原文入力:2012/05/17 08:37(1340字)
　韓国と日本の軍事協定締結動きが次第に顕在化している。今月8日に日本の田中直紀防衛相が今月末にキム・クァンジン国防長官の訪日の際に軍事情報保護協定などを締結するはこびと明らかにし、キム・ミンソク国防部スポークスマンもこれを否定していない。
同スポークスマンは両者が軍事情報保護協定と相互軍需支援協定締結を議論しており、キム長官の訪日時期と議題を調整していると説明した。13日には中国の北京で開かれた韓-日首脳会談で野田佳彦総理が軍事情報の保護協定を含む安保協力を進めようと話したことに対して、李明博大統領も原則的な同意を示したという。
　実務的には協定の文案までほぼまとめられた状態という話もある。この様なら、1945年の日本からの解放以後初めての軍事協定が、両国間で近い将来に結ばれることが確実とみられる。
　政府側は、軍事情報保護協定の場合は基本的に両国の安保の目指す点が違わないため、必要な情報を交換するのは有益という立場だ。協定内容も軍事情報を互いにやりとりするのではなく、両国が秘密情報をどのように管理するか確認するという低いレベルであり、ロシアやウクライナ、ベトナムなど過去の社会主義国を含む24ヶ国とも同様の協定を結んでいるとして、心配の必要はないという。相互軍需支援協定の場合も平常時だけが対象で、人道災害救護活動に限定したもので軍事活動と関連がないということだ。
　政府がいくら低いレベルの必要な協定だと強調しても、この協定が投げかけるメッセージは明白だ。韓-米同盟と米-日同盟を韓-米-日の三角同盟に強化・発展させるというものだ。すでに知られているように、これは冷戦以後、特に最近の‘浮上する中国’に対する対応策として米国が強力に希望している枠組みだ。レベルが低いから安心して大丈夫という話も、一歩足を踏み入れれば抜け出すのが難しく次第にレベルを高めていく可能性が高いという点を考えれば甘言である可能性が大きい。
　問題はこのような協定が私たちの国益に合わないという点だ。さしあたって韓-米-日の同盟強化は、北韓と中国、ロシアを刺激して冷戦時代の対立構図を蘇らせる可能性が高い。我々の国益は、米-中、中-日が対立せず友好的であるとき最大に発揮される。 このような時にわざわざ日本を引き入れていざこざの種を作る必要はない。しかも日本は日本軍慰安婦や独島(ドクト)のような過去の問題において全く信頼できないままだ。このような相手と最高レベルといえる安保協力について論じるということには理由が見出せない。
原文: http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/533278.html 訳T.W