震災がれき焼却灰:伊賀の業者に受け入れ要請…三重知事
毎日新聞 2012年07月14日 01時54分(最終更新 07月14日 03時25分)
震災がれきの広域処理問題で、三重県の鈴木英敬知事は13日、同県伊賀市の産業廃棄物処理業「三重中央開発」を訪れ、がれき処理後に生じる焼却灰の受け入れを要請した。金子文雄社長は「できるかぎり協力したい」と前向きな姿勢を示した。同社が灰の受け入れを決めれば、同県への震災がれき搬入が一歩前進する。鈴木知事は「手応えはあった。市と一緒に丁寧に住民説明をしていく。最終的には伊賀市長と相談して決める」と述べた。
同県では、名張、伊賀市で構成する伊賀南部環境衛生組合と尾鷲、熊野市、多気町の3市町1組合が受け入れを検討する方針を表明。同組合と多気町が説明会を開始した。
がれきを受け入れた場合、日常のごみと交ぜて焼却する。県は多気町と尾鷲、熊野市の焼却灰を受け入れている三重中央開発に灰処理を打診していた。
同社によると、従来の焼却灰は焼成し、土木工事の路盤材にリサイクルしている。震災がれきの焼却灰は、処分場内で埋め立て用覆土材にするという。【伝田賢史、田中功一】