'12/7/19
不要な床下工事トラブル続発
不要な床下工事などで金をだまし取られたとして、広島市佐伯区の無職男性(90)が18日までに、市内の建設業者に代金など約580万円の損害賠償を求める訴えを広島地裁に起こした。男性側によると、業者は安価な下水設備の清掃の後、必要のない防湿やシロアリ駆除の工事をしたという。県内では同様のトラブルの相談が目立ち、広島県消費生活課は注意を呼び掛けている。
訴状によると、この業者は4月、男性方を訪れて1万5750円で下水用の升を高圧洗浄した。5月に再び男性方を訪れ、無料で床下を点検。「洗い場の水が漏れている。調湿材を敷く必要がある」「シロアリがいる」などと不安をあおって床下と天井裏の工事をした。男性は計約520万円を支払った。
その後、不審に思った娘が市消費生活センターに相談。建築士の調査で水漏れやシロアリの被害がなかったことが判明したという。男性側は「業者の行為は詐欺」と主張。中国新聞の取材に、業者側は「会社の幹部がおらず回答できない」としている。
県消費生活課によると、シロアリ駆除工事に関する相談は2009年度に25件、10年度と11年度は各38件。12年度は18日現在で7件(暫定値)。大半が男性と同様の内容だが業者は複数あり、80歳以上の高齢者方での工事が目立つという。
同課などは「工事の契約を急がず、少しでも不安を感じたら家族や消費生活センターに相談してほしい。業者が威圧的な場合はためらわず110番を」と助言している。
【写真説明】提訴した男性方の床下に敷き詰められた調湿材。建築士の調査では「漏水も床下のぬれもなく、工事の必要はなかった」という