(cache) 田中茂

最先端の医TOP　>　2010　>　コレステロールと卵の効用

連載１０１

2010/06/01

コレステロールと卵の効用

　「病院や薬に頼らず病気にならない体をつくるために必要なのが健康自立力です。
キーワードは「食事」「生活習慣」「ＥＭ(有効微生物)」。
病気になってからのことを心配するより、病気にならない生き方を始めましょう」と読者に呼びかけている、『発想の転換で元気に長生き　健康自立力』（メタモル出版）という本が出版されました。
著書の田中佳（よしみ）先生は横浜市のあかね台クリニックで脳神経外科、アンチエイジングなどの予防医療に携わるほか、全国各地で「自立力を養う健康管理」をテーマに講演活動を行っています。
　
　早速この本を読んでみましたが、私と同様にＥＭ飲料を予防医療や病気の改善のために患者さんに提供している医師が全国に増えていることがわかり、誠に喜ばしく思えます。　
　
　この本の『病気にならないライフスタイルに挑戦してみよう』という章では、食生活へのアドバイスや、免疫力を高めるために腸内環境を整えることの重要性を述べ、そのためにＥＭの果たす役割は大きいと指摘しています。　
　
　また、一般に誤解されていることの多い健康常識に関して、その誤解を解きたいという項目があり「行き過ぎた減塩はよくない」、「検診でコレステロール値が高いという結果が出ても恐怖心は不要」などの話が科学的な検証のもとに書かれています。
　
　コレステロール値への誤解については、最近多くの専門医が言及し始めておりますが、私自身の検討も含めてご紹介しましょう。
　
　コレステロールとは脂質の一種で、細胞膜や各種ホルモンなどの原料になり、健康な体を維持するには無くてはならないものです。
　
　ご存じのようにＨＤＬコレステロールは善玉、ＬＤＬコレステロールは悪玉といわれ、それが常識となっていますが、本来コレステロールには善玉も悪玉もなく、ともに健康には必要な成分です。
もちろん、コレステロールの多い食品ばかりを食べるようにと勧めているのではなく、バランス良く野菜や海藻類などとともに食事にとり入れることが大切ですが、私たちの体に必要なコレステロール量の70％は肝臓と小腸で合成され、残りは食事からとらなければなりません。
このとき、脂肪分は体に良くないなどと考えて摂取量が減ると、不足分を補うために肝臓に負担がかかることになります。
　
　検診でコレステロール値が高い場合には、「動物性脂肪や卵を控えてください」と必ず指導されますが、卵のコレステロールは決して悪玉ではなく、むしろ体の細胞膜の強化と保護に、そして免疫力の維持のためにも必要です。
　
　私も以前からビタミン、ミネラルの豊富な、完全食品といわれる卵の摂取をすすめてまいりました。
　現在も毎日２個は食べていますが、それでも血圧や血糖値、コレステロール値は正常値を保っています。
　
　また、著者の田中佳先生も「卵の白身には、必須アミノ酸９種類がそろっていて、黄身には細胞膜の主成分で脳と肝臓を保護し、血液中のコレステロールを減らすレシチンが含まれている、まれにみる優れた食材」として、女優の森光子さんが「１日に７～８個の卵を食べている」と語っていたことを引用し、90歳に近い年齢で、あのように元気で肌の潤いと若さを維持されているのは、卵に負うところも大きいのではないかと述べています。ただし、卵に足りないのはビタミンＣと食物繊維なので、それは新鮮な野菜や果物からとる必要があるということも付記されていました。
　
　ＥＭの開発者で琉球大学名誉教授、名桜大学教授の比嘉照夫先生は、この本の推薦文の中で、「病気は環境汚染や生活習慣のひずみ、ストレスが総合して遺伝子に悪影響を及ぼした結果起こります。私たちは日常生活の食や生き方を見直し、よりよい人生を全うするための健康管理を自己の責任で行うことが重要です」として、ＥＭを環境浄化や健康増強のために大いに利用してほしいと述べています。　
　
　なお、末期がんの方々へのＥＭ飲料を無料提供する試みは今後も続けて行きます。
医師から「４期のがんで、治療手段はない」と言われた方は、ＥＭ―Ｘ予防医学研究所までぜひご連絡ください。（℡０４８―４６１―２００９）

印刷用ページはこちら