EMX 朝霞厚生病院 むさしの苑 みよし園 田中茂
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連載 54 2006/06/01 EM団子を投入する河川浄化への試み、全国に広がる
 
ここ数年、新聞紙上に「EM団子」「EM泥団子」「EM土団子」といった文字が頻繁に載るようになりました。

昨年の4月にはNHKテレビの情報番組の中で、大阪市漁業協同組合による道頓堀川の浄化活動が紹介されました。
漁協の青年部がEM団子を「元気玉」と命名し、川の水を浄化すれば自然に海もきれいになる、次の世代へ美しい川と海を伝えたい、そういう気持ちからこの運動を始めたと報じていたのです。
私がEM(有用微生物群)の環境浄化作用や健康効果に着目した20年ほど前には、なかなか理解が得られなかったことを思うと、隔世の感があります。
 
このEMによる大阪湾の再生と、豊かな漁場の復活に向けた広域環境浄化活動は平成15年8月からスタート。
初めは淀川の浄化からとりかかり、2年以上にわたる「元気玉」の投入で、ヘドロ状態で歩行困難だった海の干潟が砂浜に変わり、しじみが復活、かつてはヘドロが舞い上がり視界ゼロだった海底には、魚の餌や住みかになる藻が見えるようになりました。
テレビでもその様子が放映され、それを見た全国の自治体や学校から問い合わせが多く寄せられているそうです。
 
その一例として、奈良県桜井市立織田小学校では、大阪市漁協組合長の木村武さんから、EM菌の培養装置を無償で借り受け、学校前に残る旧織田藩(江戸時代)陣屋の堀や校庭の池をきれいにしようと、児童と教師が一緒に元気玉を作り、水質浄化の環境学習に成果を上げてきました。
 
この堀は約250年も保存されてきた土木工事の文化遺産で、「子供達には、環境美化とともに、古い物の大切さを学んでほしい」と先生方は話しています。
また、富山県の立山町を中心に活動する「立山EM会」(藤城富子代表)は市民とともに富山市の松川をきれいにしようと「元気玉」約1400個を、県庁前の同川に投入してきました。
投入開始から半年、少しずつ川底のヘドロが減少するなどの効果が現れています。
 
もう一つ、神奈川県三浦市でも、EM団子を「力団子」と命名し、水質浄化に役立てています。
昨年の7月30日、市の水環境課が、みうら漁協組合二町谷支所と、同組合女性部の協力を得て、市民達と団子作りを行い、2時間ほどで5000個もできた。
それを一週間寝かせて、白い産毛のような善玉菌が繁殖してきた8月6日、再び市民が集まって、海外大下地区と白石地区に分かれ、海に投げ込んだり、ヘドロのたまった海岸に埋め込んだり、皆で浄化活動を楽しんだそうです。
 
市ではこの作戦に先立ち、6月から週に1tのEM活性液を24週間連続して海外大下水口の上流に撒き、悪臭が消えたなどの効果を確認していました。
しかし団子の方は、川底に沈んでゆっくり溶け、徐々にEM菌が周囲に浸透していきますので、数ヶ月から半年に一度撒くだけで良く、培養液よりは浄化効果の持続が期待できます。
 
和光市でも、私が市長在職中、市民と協力しながら越戸川に直接EM液肥を流し入れ、水質浄化活動を行ってきました。
今は全くその活動が行われていないのは残念な限りですが、当時は水もきれいになり、かわせみの飛来まで確認されていたのです。
ただ、その時はこのEM団子ではなく、連日繰り返し液肥を投入していました。
団子の形であれば年に数回でよく、今度はEM団子による環境浄化に取り組みたいと思っているところです。

次回は埼玉県でのEM団子の取り組み状況、EM団子の作り方、家庭でのEM培養液の利用法などをお知らせします。

なお、朝霞厚生病院ではEM培養装置を備えて、EM活性液の培養を行っています。
その液は病院と当研究所でも無料でお分けしています(できましたらペットボトル持参で)。
 
お問い合わせはEM−X予防医学研究所(TEL 048−461−2009)までご連絡下さい。
 

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