福岡県警:警部補が組関係者に捜査情報 現金の授受認める
毎日新聞 2012年07月21日 15時00分(最終更新 07月21日 15時32分)
福岡・東署の男性警部補(49)が、捜査情報を漏らすなどした見返りに、指定暴力団工藤会(本部・北九州市)や同福博会(同・福岡市)の関係者から現金を受け取った疑いがあるとして、福岡県警が任意で事情聴取していることが分かった。捜査関係者によると、警部補は現金授受を認めているという。県警は収賄容疑の立件も念頭に事実関係を調べている。福岡県内では企業襲撃や発砲事件など暴力団によるとみられる凶悪事件が相次ぎ、官民挙げて暴力団排除への取り組みが進んでいただけに、警察官と暴力団関係者との癒着疑惑はこうした暴排の取り組みにも大きく影響しそうだ。
警部補は20日、毎日新聞の取材に対して「暴力団と個人的なつきあいはない。金はもらっていない」と疑惑を全面的に否定していた。捜査関係者によると、パチンコなどが原因で多額の借金があり、県警の事情聴取には現金を受け取ったことを認めたという。
警部補は1981年採用。窃盗や強盗事件などの捜査に携わり、07年からは福岡・東署で薬物や銃器などの捜査を担当する刑事2課の係長を務めている。