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七英雄 獅子の雄に許された挑戦権
英雄激突
「精霊剣【火炎斬】!」
「魔法剣【凍結剣】!」

カグヤの炎の剣を氷結系の呪文、スキルで相殺し続ける

「【無拍子】!」
「【凍結盾】」

 カグヤの槍技を自分なりに再構成し、氷属性強化で片手剣、籠手を作り出す形状魔法で相殺するが反撃を加えようにも彼女の剣道の足運び、引き足、抜き足、摺り足の歩法は距離感を狂わせ、攻撃が当たらない、しかも炎の陽炎により、光が屈折し、正確な間合いが測れなくなる。

 これが武を幼少の頃から鍛えてきたものの実力か、当然だ、只のお嬢様がこの異世界で、女帝、戦女神といった神格化されるほどの実力を有する筈がない、元いた世界での下積みがあったからこそこの実力を有しているのだろう。

 彼女の槍に込められていた技術模倣したことでその強さを知ったが、それは彼女の強さの一部に過ぎない、この倭刀術、太刀の間合いを持つ刀に対し、方天画戟より、懐に飛び込む片手剣、拳闘術の接近戦の方が有利に戦える。

 一撃必殺の機を狙い、一撃離脱と片手剣の防御に徹する俺と、只の一撃が必殺の攻撃力を持つカグヤだ。

 俺の回避手段、部分的な転移によって点、線の攻撃をかわす。つまり攻撃が当たる部分を影転移することで、まるで透過能力のように攻撃を無効化する回避手段がある以上、接近戦は俺には通じないが、カグヤの炎の刀は当たる瞬間、爆発、燃焼を加えるため攻撃範囲、俗にいう当たり判定が大きく、部分転移による回避手段は通じないのだ。

 其れを理解し、精霊化の力を刀7本体3の割合にし、武器に力を大きく、集中するため、威力も段違いに高い、当たれば俺はやけどどころでは済まない、しかも体内の熱量を自在にあげ、信じられない速度での猛攻だ・・・だが、回避能力は一切引けは取らん、全てかわし続け、片手剣で受け止め、拳のラッシュで反撃するが陽炎のせいで距離感が狂わされ、正確に急所を捉えることができない。

 不死の眷属をだそうにも、彼女の炎とは相性が悪すぎる、脳内で呪文を詠唱する【思考詠唱】を打ち合いながら行い、無詠唱で影から【闇撫】【闇の矢】を発して牽制するが、彼女の炎に阻まれ、届かない。
 
 【窮鼠猫噛】は自身が瀕死状態の窮地に追い込まれなければ発動しない、其れを理解居しいるが故の一撃必殺の火属性の精霊剣だろう、天性の勘かしらんが厄介なことだ。

「ふふふ 楽しい、楽しいわ! アキラさん もっと私を楽しませて!」

「戦いを楽しいと思ったことは無いな! 今迄、一撃で相手を葬ってきたからなぁ。だから今日は驚かされてばっかりだ・・・なっと!」

【緊急回避】で横っ飛びに彼女の唐竹割りをかわし、距離を空け、直ぐ様、【幻想剣】の魔弾を10丁連続射出する、鉄人を追い詰めた過剰殺傷攻撃(オーバーキル)の攻撃を彼女は一閃して、幻想をぶち壊す! そげぶかよ!

「その程度の氷結では焼け石に水ですし加えて、闇魔法も鍛えた鉄には魔を払う力が宿ります。更に歴史、神話でも初めて闇を切り裂いたのは火という人間の知恵の象徴です。 強化された刀でその魔剣の本体を、闇魔法の強化は炎で無効化します。やはり私とあなたとは相性が良さそうですね。」

「なら是れは?」

もう一度剣弾を射出し今度は彼女の間合いの外で爆発させ周囲の酸素を奪いつくし、爆風で攻撃する。

だが、其処には何の効果もなく彼女は悠然と立っている。 今度は自身の体内温度を操作して空気の層を作って爆風を受け流したか、呼吸も止めて酸欠を防いでいる。

「転移 雪達磨君、三連!」

この隙に転移でエレノアを封じた雪達磨を三体落とすが、全てとかされ、水蒸気爆発を起こすが先ほどと同様に空気の層で防御している。

「通じないといってるでしょう? 渡辺さん!」

彼女が一足飛びで間合いに飛ぶ込み必殺の一撃を放つが、俺は片手剣の一閃で彼女の刀を破壊する。

「な!?」

初めから、これが狙いだった。魔を払う彼女の刀も金属だ。急激な温度変化で金属疲労を起こさせ脆くしたのだ、更に只の氷属性の黒魔法では効かない恐れがあったので魔法の氷ではなく、本物の氷、雪達磨を転移して冷やしたのだ。もちろんカグヤも金属疲労の武器破壊を考慮に入れていたが敵対魔法による温度変化をも愛刀は無効化していたため、危惧しなかったのだろうが魔力なしの純粋な自然物を転移しての攻撃、剣弾を魔法攻撃として無効化していたため、雪達磨も同様だと勘違いさせたのだ。我ながら巧妙な罠だ。

「そして隙ありじゃ~!!」

一足飛びで向かってきた彼女に左拳でカウンターを打ち込む!

【氷結拳】冷気を込めた拳闘術【幻の左】でのカウンターをボディに叩き込む!

冷気が彼女の炎の鎧を打ち消し、彼女の突進エネルギーが俺のカウンターの威力を倍増させる。

 しかし【窮鼠猫噛】の一撃を耐え切った生命力を誇る彼女は吹き飛ばさず、足を地面にしっかり踏みしめ、その場に踏みとどまる。

 俺は彼女を甘く見ていた。

 本日2度目のダメージに怯みもせずカグヤは恍惚の表情を浮かべ、左手で俺の腕を掴み、右手に炎の手刀を突き出す。

「シャイニングフィンガーとはこういうものですよ?」

「がぁぁぁぁっ!!!」

わき腹に突き刺さり、内部から焼き尽くされる、直ぐに彼女の腹を蹴り飛ばし、引き抜き、白魔法で治療に取り掛かる。

傷も一瞬で塞がるが、中を焼き尽くされた痛みは壮絶なものだ、あと一瞬遅れていたら、魔力抵抗力が低ければ俺は蒸発していただろうし、その前にショック死を起こしてもおかしくないほどの痛みだ。精神的疲労は計り知れない。

「肉を斬らせて骨を断つとはいうが実践する奴は初めて見たな」

「うふふ♥今迄傷を負わなかった私が初めて使った技です。今迄、私の肉どころか、皮すら切れなかった私が使うとは予想外だったでしょう? アキラさん?」

源呼吸で息を整え、精神を安定させる、精霊化で精神共有を使えば幾分マシになるだろう。

「うふふ まだこの手に貴方をさし貫いた感触が・・・ゾクゾクします。」

恍惚の表情を浮かべ、自分の右手を舐めるカグヤ。

やはり、彼女を止めるには心臓を狙うしかない・・・【心臓穿ち】斥候職の切り札、俺の禁じ手、アウタースキルもこの戦いを監視しているだろう観測者の前でこれ以上晒すわけにはいかない 次で決める!




















選択肢ライフカード

1【概念崩壊の法則】で精霊を狙う。

2【複製の法則】で物量攻撃。

3【転移の法則】で空間切断攻撃。

4【心臓穿ち】で決める。

5 諦める 現実は無情である。

さぁどうする!? どうする俺!?
 
マリア「くふふふ押さないと悪魔嗾けるッス♡」


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