第2日、16番でティーショットの後、笑顔を見せる木戸愛
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◇サマンサタバサ・レディース<第2日>
▽21日、茨城県・イーグルポイントGC(6535ヤード、パー72)▽曇り、気温20・9度、風速2・8メートル▽賞金総額6000万円、優勝1080万円▽観衆4278人
前日首位タイ発進の木戸愛(22)=ゼンリン=が4連続を含む7バーディー、1ボギーでこの日も66をマーク。通算12アンダーまで伸ばし、2位の全美貞(韓国)に4打差をつけた。初優勝を目指し、最終日は元プロレスラーの父・修さん(62)から受け継いだDNAでライバルたちを抑え込む。
股下84センチで踏み出す大きなストライドで、木戸がツアー初優勝へ一気に前進した。
「昨日に続いて、パッティングのフィーリングがすごくよかった。強い気持ちでグリーン上にいられたのがスコアにつながったと思います」。2番で3メートルを決めると、4番から8メートル、2メートル、3メートル、さらにカラーからの15メートルを沈めて4連続バーディーの快進撃。4打差をつけて単独首位。「最後の3パットは悔しいけど、これを引きずるか切り替えるかが大事。きちんと切り替えて、また明日チャレンジしていきたい」と前を向いた。
レギュラーツアーでは未勝利だが、プロ合格の翌2009年にステップアップツアー(下部競技)のマルナカレディースで優勝を経験。勝利を呼び込むコツは心得ている。
人生初の最終日最終組はツアー通算50勝の不動裕理、同19勝の全との組み合わせ。だが「優勝しか見えていない。しっかりつかみたい」と物おじしない。
父の代名詞にもなったキドクラッチは、相手の肘をきめながらフォールに入る必殺技で、一度きまれば絶対に逃げられないといわれた。応援に駆けつける父の目の前で、初Vへのフォールを決めてみせる。
◆不動来たゾ3位
ミセスとしての初勝利とツアー通算51勝目を目指す不動が、66のベストスコアで前日の29位から3位に急浮上。「ショットは昨日よりちょっとよかった。70点ぐらいはあげられるかな」と笑顔。パッティングの調子も上がってきただけに、5打差逆転にも意欲。「とにかく今日のスコアを超えないと」と攻撃ゴルフを宣言した。
(月橋文美)
▼木戸愛(きど・めぐみ) 1989(平成元)年12月26日、神奈川県横須賀市生まれの22歳。172センチ、56キロ。父の元プロレスラー・木戸修氏の勧めで10歳からゴルフを始め、宮城・東北校時代は全国高校選手権優勝。卒業した2008年7月のプロテストで最終日の最終ホールでチップインイーグルを決め一発合格。昨年は賞金ランク49位。ツアー未勝利。趣味は音楽・映画鑑賞。血液型AB。
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