ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
 旧作とは少々、展開を変えていくつもりです。
七英雄 獅子の雄に許された挑戦権
前哨戦
・・・・・・来たな。ステルスを解除し姿を現す。 ガタイのいい男に、戦乙女の竜騎士は一三

「おー鈴木君。やっと来たのか。」

まるで友人のように声をかける。突然現れた俺に向こうに動揺が走るが、鈴木氏と大剣豪アリアは初めから俺を認識していたようだ。

レーダーか直感か・・・・・・出ないと説明が掴んな・・・・・・

「なんだい?鈴木君?今日はまたたくさんの女の子を連れているんだね。全くご同慶の至りだよ。」


 わざわざ元いた世界の小説のセリフで話しかける。俺は異世界人だと暗に教えている。 アレ?西尾○新の作品では有名なセリフだが、もっとわかりやすいのが良かったかな? ジ○リとかどうかな。


「自己紹介の必要は無さそうだな。 ガリアの英雄さん。そうそう教授に就任するそうじゃないか?まずは、おめでとう。」

ほう? これは予想外、異世界ネタに反応しなかったのは少々さびしかったが俺の事をしっかり同郷と認識しているな。

 まぁちょっとしたジャブのつもりでもあったし元ネタが通じなくても軽口を受け流し且つ就任の賛辞をのべるとは。

 

 ルーシの英雄だけあるな。こりゃ実力も高そうだ。

「ありがとう。と言っても就任するのは来月からでね。それに教師を飛び越えて教授になるとは思わなかったよ。」

 後ろの戦乙女達は儀杖、槍を手にし飛竜の気配から俺を警戒しているな・・・・・・その気になれば巨像の時のように浮遊で彼女たちの元に飛び上がれるが今回は必要ない。

「今日はそのお祝いに?」

「ああうちの陛下からな。それと言伝も預かっている。君が此処に居たので丁度良かった色々手間も省けて助かったよ。」

「その手間を省くために国境警備隊の人たちに休暇を取ってあげたんだ。感謝しなよ。」

「・・・・・・そうだな・・・東に来ないか? そうすればガリアに手は出さない。 自由の槍は国家に帰属しない傭兵だ。主を定めぬ騎士の通り、東は君を雇うと言っている。何も問題は無いだろう・・・・・・帝国には君を雇い入れる報酬も用意できる。」

・・・・・・確かに俺は自由の槍は徴兵義務も無いし王権から独立した組織だが俺は大戦を潰すために、黒幕を潰すために動いてきた。 向こうにつけば早期に大戦を終わらすことも可能だが、それでは黒幕の思うツボだ。

「女神さまからのご招待とはね・・・・・・俺も捨てた者じゃないな。」

「それで?返答は?」

これが、合図だな空気が変わった。 次の俺の言葉次第で戦闘が始まる。



ここで冗談かますのもありやな~。 どうしよ? 笑いの神様がぼけろと耳元で囁くが今回は止めておく。

うん♪俺は空気の読める男です。



「だが断る。」



「残念だ。」



 言った瞬間控えていた飛竜がブレスを吐き、騎乗していた竜騎士が魔法弾を放ってくる。


 その瞬間、俺の周囲の空間が歪み宝剣、宝具、魔剣が現れ、ブレスを引き裂き、魔法を貫く閃光となって飛竜に突き刺さる。

 竜騎士の数は13、アリアを除く一二の竜に被弾し、地に堕ちていく戦乙女、体制を立て直し、転移石を使って脱出を試みる輩・・・・・・

「逃がさん 【闇撫】」

 俺の影から無数の黒い腕が伸び、彼女たちを捉える。 捉えた順に彼女たちを影に引きずり込みんでいく。

「止めろぉぉぉぉぉ!!!」

唯一無事だったアリアが怒号を上げて見事な竜さばき、剣さばきで闇の手を切り裂き他の隊員を救おうと必死に戦う。

 まぁ旗から見たら闇の手、触手に絡まり、俺が影越しに彼女たちを飲み込んでいるのだからそうなるか・・・完全に悪役の技だな。

 飛竜を影に12体飲み込み、次に影で拘束した戦乙女たちを引っ張り込む。

「ハハハハハハハ! さすがの私も、 こいつは食いきれんかもしれんなアッ!」

 某吸血鬼の真似事をする俺 ヤバイ演技過剰かな?


■■■■■


 アリアは、ガリアの英雄の神経を疑った。

 アリア、剛太郎を除く竜騎士を一瞬で仕留めた宝剣、魔剣を無動作で同時に高速射出する魔弾。

 名工の一生に一度の傑作の剣、長い間王家に伝えられたきた聖剣、遺跡から発掘した武具の数々に、竜の牙と鱗で作ったであろう龍殺しの武具そのすべて弓を使わず射出する絶技。

 その上、闇属性の精霊魔法による黒い腕。クラーケンの触手のように幾本も伸び、彼女たちを自分の影に引きずり込み喰らい尽くしたのだ。

 こいつは人間ではない、人の形をした魔物! 魔王だ。

 影に飲み込まれ部下の悲鳴が、あの男の笑い声が耳に響く、まだ間に合う!!

「全員目を瞑れ!! 【閃光弾】」

「な!?」

「今だ!!」

ゴウタロウの右腕が駆動鎧の籠手に換装され閃光を放ち、影を、闇を吹き飛ばし部下たちの拘束を解き我に返った部下と私が仲間を回収し、転移魔法で帰還させる。

「へ~、閃光弾で影を吹き飛ばすとはね~少しは予習してきたか~。感心感心。魔物とちがって“思考する敵”なだけあるわ~ お兄さんびっくり。」

 カラカラと笑う死神、戦力は鉄人と私、飛竜のみ だが【闇撫】は鉄人の閃光弾で消しさることもできるし、私の剣で切り裂くこともできる。

「そして自身の剣に結界、黒魔法や強化では無く魔法障壁を纏わせる魔法剣か・・・」

一目見ただけでこの剣を見破るか!

 魔法障壁を剣に纏い攻撃力を上げ、霊体をも切り裂くことができる剣術。精霊魔法の使い手に必須のスキルだ。

「さて、ここからが本番だな。」

死神が初めて、その場から動き出す・・・・・・勝負はこれからだ!

 


マリア「くふふふ押さないと悪魔嗾けるッス♡」


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。