大阪湾広域臨海環境整備センター(フェニックス)は20日、理事会を開き、尼崎沖と泉大津沖のごみ処分場を東日本大震災で発生したがれきの最終処分場とすることについて、安全性評価を環境省に申請することを正式に決めた。申請は早ければ今月中。対象区域は尼崎沖の先端部10ヘクタールと泉大津沖の一部1・8ヘクタールで、受け入れるがれきは尼崎沖で最大28万トン、泉大津沖で同2万トン。安全と判断されれば、フェニックスが放射性セシウム濃度の基準を独自に定める。
フェニックスは兵庫県や大阪府、神戸市など6府県168市町村の出資を受け、4カ所の埋め立て処分場でごみを受け入れている。
がれきの埋め立て処分をめぐっては、セシウムが水に溶けやすいとして、同省が水との接触を避けるよう指示。兵庫県内の自治体などが焼却処分したとしても、フェニックスの処分場が海面埋め立てのため、焼却灰の持って行き場がなく、足踏みが続いていた。
一方で同省は海面埋め立てでも、処分場ごとの個別評価で安全と判断すれば可能とし、関西広域連合は3月27日、フェニックスに個別評価申請を要請していた。
フェニックスが約4カ月間、検討した結果、水との接触が避けられない神戸沖と大阪沖を除外。海面埋め立てが終わり、陸地化していて水と接触しにくい▽将来の土地利用計画に支障をきたさない‐などの条件を満たす尼崎沖と泉大津沖の一部分に絞り込んだ。
安全と評価された場合、フェニックスは関西広域連合が定めた埋め立て基準(焼却灰1キログラムに含まれるセシウム濃度が2千ベクレル以下)よりも厳しい基準を設定する方針。さらに、セシウムが地中の水に溶け出すことがないよう、がれきを遮水シートや粘土層で覆う▽セシウムを吸着する鉱物「ゼオライト」を敷く‐などの対策を検討している。
現在のところ、兵庫県内でがれきの焼却処分を正式に表明している自治体はない。さらに、がれきの受け入れには、廃棄物処理法に基づき、尼崎沖は尼崎市長、泉大津沖は大阪府知事による埋め立て容量の変更許可が必要になる。フェニックスの樋口進環境課長は「まだスタートラインに立ったばかり。関係機関に丁寧な説明をしていきたい」と話した。(上田勇紀)
(2012/07/20 23:30)
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