(CNN) スポーツ仲裁裁判所(CAS)は19日、国際サッカー連盟(FIFA)から永久活動停止処分を受けたハマム元理事(アジアサッカー連盟前会長、カタール出身)の訴えを認め、FIFAの処分を無効とする決定を下した。
FIFAの倫理委員会は昨年7月、FIFA会長選挙をめぐり買収工作を行ったとして、ハマム氏に対して永久活動停止処分を下していた。
ハマム氏はブラッター会長の対抗馬として昨年のFIFA会長選に出馬。票を集めるため、北中米カリブ海サッカー連盟の会長だったジャック・ワーナー氏とともにカリブ海サッカー連合(CFU)のメンバーに賄賂を贈った疑惑が持たれている。
CASは今回の決定は証拠が不十分だったためであり、ハマム氏の潔白を意味するものではないとしている。「今回の結論は、(CFUの)会議の席でワーナー氏によって配られた金の出所がハマム氏である可能性は低くないとする調査の重要性を損なうものではない」とCASは声明で述べている。
FIFAはこれを受け、「ハマム氏の問題に関するCASの本日の決定を懸念とともに受け止めている」との声明を出した。
アジアサッカー連盟(AFC)は今週初め、監査結果を受けてハマム氏に活動停止の仮処分を下していた。問題視されているのはハマム氏が2002~11年の会長在任中に行われたAFCの銀行口座の金の出入りだ。