大津市の中学生がいじめを苦に自殺した問題で、生徒が通っていた学校の終業式がありました。警察は、夏休みの開始にあわせて同級生らへの事情聴取を開始し、捜査を本格化させます。
生徒が通っていた中学校の終業式で、校長は全校生徒に対し、「皆さんに不安な思いをさせ、不信感を与えてしまったことをおわびする」と話しました。学校には爆破予告などの嫌がらせが相次いでいて、警察官が早朝から、学校の周辺で100人態勢で警備にあたりました。警察はすでに、自殺した生徒の担任から事情を聴いたとみられます。夏休みに入るあす以降は、同級生らからも事情を聞き、いじめと自殺の因果関係について本格的な捜査をはじめます。立件するかどうかは8月中に判断する方針です。こうした中、大阪府教委の陰山英男委員長は、いじめを繰り返す児童や生徒を対象にした「出席停止制度」を積極的に適用する方針を示しました。「出席停止制度」は学校教育法に定められていますが、これまで大阪府での適用例はないということです。陰山委員長は、「自殺しようとしているかもしれない子どもが、もし大阪に1人でもいるとするならば、出席停止というのも、必要条件が整えば、ひるむことなく踏み出してほしい」と述べています。府は現在、各市町村の教育委員会に、いじめへの取り組みに関する調査をしています。
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