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＜Ｕ―２３次世代エース清武弘嗣の原点（３）＞
Ｕ―２３日本代表としてロンドン五輪に出場するＭＦ清武弘嗣（２２＝ニュルンベルク）は中学生の時に伸び悩んだが、見事に克服した。高校生になると、大分Ｕ―１８（ユース）に昇格。すでに「プロサッカー選手になることは間違いない」というパフォーマンスを発揮していた。
当時、大分Ｕ―１８に新入団する選手は「清武はすごい。一緒にやれるのか」と覚悟を求められるほど別次元の存在。その名は九州ばかりでなく、全国に知れ渡っていた。そんな清武はロンドン五輪をともに戦うＭＦ東慶悟（２１＝大宮）と出会う。
当時の吉坂圭介ＧＫコーチ（３８＝現トップコーチ）は「東は人見知りタイプだったんですよ。でも清武の背中を見て成長したという感じですね」と明かす。清武に近づくため、東は日々鍛錬しプレースタイルを手本にしたという。
また清武の人間性にもほれ込み、行動をともにするようになった。練習でもコンビを組むことで急成長。清武も東のレベルアップに驚きながらも切磋琢磨した。そんな２人のエピソードを吉坂コーチが紹介した。
「２人で居残りをすることが多かった。練習が終わった後、コートが使えるギリギリまで残ってボールを蹴っていましたね。うちではコートを貸し出しているので、その時は（グラウンドの）隅っこで夜遅くまで残ることもありました」
練習後にナイター照明が落とされると、真っ暗になり、練習ができない。そこで他チームが練習するグラウンド近くで明かりを〝拝借〟した。２人の居残りはチーム内でも話題となり、いつしか〝最強コンビ〟と呼ばれるようになった。
２人はプロ契約したものの、大分ではともにプレーする機会がないまま、それぞれ移籍。その後ロンドン五輪アジア予選で待望の〝再会〟を果たした。ユース以来のコンビ結成で抜群の連係を発揮し、チームをロンドンへ導いた。
※続く
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