男児脳死移植:児相、虐待有無の回答渋る 個人情報理由に

毎日新聞 2012年07月20日 02時30分

脳死と判定された6歳未満の男児からの臓器摘出手術が行われた富山大病院=富山市で2012年6月15日、小松雄介撮影
脳死と判定された6歳未満の男児からの臓器摘出手術が行われた富山大病院=富山市で2012年6月15日、小松雄介撮影

 同病院の関係者によると、不自然な外傷がないか調べたり、エックス線で診断したりするとともに、男児の居住地の児相に、これまで虐待の通報がなかったかなどを問い合わせた。しかし、児相は「個人情報なので答えられない」と回答した。

 病院と児相が調整した結果、児相は照会に回答し、病院側は11日の委員会で虐待はないと判断、2回の脳死判定を経て15日に臓器が摘出された。病院関係者は「子どもの状態を必死で維持している中、プロセスが進まず、(移植が)うまくいかなかった可能性もあった。焦った」と話した。

 富山県内に児相は2施設あり、毎日新聞の取材に一つの施設は「男児の居住地は公開されておらず、照会があったかどうかも含め答えられない」、もう一つの施設は「照会を受けていないし、回答もしていない」と話した。

 改正臓器移植法は10年7月施行。厚生労働省の運用指針で、18歳未満で虐待の疑いがある場合、臓器の摘出を禁じている。また、同省の臓器提供施設マニュアルでは、医療機関が院内に委員会を設置し、虐待の有無を調べることや、ケースにより児相に確認することを求めている。

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