名古屋グランパスのMF金崎夢生(23)が20日、“壊滅状態”の攻撃陣を引っ張ると語った。チームはケネディ、玉田、永井と3人のFWを故障などで欠いた状態で、25日のナビスコカップ準々決勝清水戦(アウスタ)、28日のJ1札幌戦(厚別)を迎える。前線の主力で唯一残った金崎は「積極的にゴールを狙っていく」と獅子奮迅の活躍を誓った。
役者がごっそり抜けたとしても心配無用。前線にはオレがいる。右膝痛のケネディ、左足首を手術した玉田、ロンドン五輪に参戦する永井を欠いているグランパス。得点力の大幅ダウンが懸念される中、その心配を打ち消したのが金崎だった。「ジョシュア(ケネディ)や永井、玉さんがいないからダメだと言われたくない。ゴールを狙っていきたいし、オレがやらないと」と熱く語った。
今季は4−3−3を基本フォーメーションとして戦い、3トップは金崎、ケネディ、玉田、永井の強力カルテットが担ってきた。そのうち3人が一気に不在となる緊急事態。ストイコビッチ監督は19日の練習で金崎、田中輝、小川の組み合わせと、DF闘莉王をワントップに上げて金崎、小川と組む布陣をテストした。いずれにしても金崎への依存度は高くなる。
金崎は「ゴールだけじゃなく、それ以外の仕事もしっかりやらないと」と責任感を口にした。
今春まで代表候補に名前を連ねていたロンドン五輪行きはかなわなかった。心中には複雑な思いもあっただろうが、今は前向きに気持ちを切り替えている。「五輪はテレビで見るつもりだし、応援したい。日本は(予選リーグで戦う)スペインにだって勝つことは可能だと思う」
五輪で戦う同世代に負けてはいられない。アタッカー不足のグランパスを、金崎が救う。 (木村尚公)
この記事を印刷する