多くの動画フォーマットに対応した動画編集ソフト「VirtualDubMod」。
VirtualDubMod
● VirtualDubMod
多くのフォーマットに対応した動画編集ソフト。
各種動画ファイルを編集し、AVI / MKV / OGM ファイルとして出力することができます。
指定した場面のカット / コピー / ペースト、シャープ / ぼかし / スムース / 色調補正 / 明るさ補正 / 回転 /
反転 / リサイズ / インターレース解除 / 黒ベタ追加 / ウォーターマーク合成 などのフィルタ、音ズレ補正、
映像と音声の分離、音声すりかえ、コーデック
を使っての映像 / 音声圧縮... などの機能が付いています。
「VirtualDubMod」 は、スタンダードなインターフェースの動画編集ソフトです。
不要な場面のカット、動画と動画の連結、音声入れ替え、音ズレ補正、映像 / 音声 の圧縮、クロップ、
リサイズ、色調 / 明るさ補正、フレームの回転 / 反転 ... 等々の処理を行うことができるビデオエディタで、
比較的クセがなく使いやすいところが大きな特徴。
対応しているフォーマットは、AVI / MPG / MPV / M1V / M2V / M2P / VOB / DAT / MKV / OGM 形式の
動画ファイル、BMP / TGA / PNG / JPG / GIF / PCX 等の画像ファイル。
(出力は AVI / MKV / OGM )
別途
「Avisynth」
をインストールすることで、WMV / FLV / MP4 / RM 等々のファイルも読み込めるように
なります※1。
※1 ただし、対応する
コーデックや
Directshow Filter
が、システムにインストールされている必要がある.
基本的な操作の流れは以下の通り。
インストール
- まず、
「VirtualDubMod_1_5_10_2_All_inclusive.zip」
をダウンロードし、
解凍
しておきます。
- 次に、
「VirtualDubMod_1_5_10_2_b2542.zip」
をダウンロードし、これも解凍しておきます。
- 「VirtualDubMod_1_5_10_2_b2542.zip」 内に入っていた全てのファイルを、
「VirtualDubMod_1_5_10_2_All_inclusive」 フォルダ内に上書きコピーします。
- 続いて、tnetsixenon さんのサイト
で 「VirtualDubMod 1.5.10.2 Bugfix build 2542」 の
日本語化パッチを入手し、解凍しておきます。
- あとは、日本語化パッチを 「VirtualDubMod_1_5_10_2_All_inclusive」 フォルダ内で実行すれば
OK。
実際に使う
- 「VirtualDubMod.exe」 を実行します。
- メニューバー上の 「ファイル」 → 「ビデオファイルを開く」 から、編集したい動画ファイルを
読み込みます※2。
※2
「Avisynth」 経由でファイルを読み込む場合は、「ファイルを開く」 ダイアログの左下に
表示されている 「Use AviSynth template」 を 「DirectShowSource」 に切り替え、
「ファイルの種類」 を 「All types (*.*)」 にする。
実際の例
尚、「Avisynth」 経由でファイルを読み込む場合、2 バイト文字を含むファイルを読み込めない
ケースがある。
動画を読み込むと、オリジナル (ソース) の映像が左側に、編集後の映像が右側に表示されます。
(それぞれのフレーム上で右クリックすることで、プレビュー映像のサイズを調整することも可能)
- 読み込んだファイルに連結したいファイルがある場合、メニューバー上の 「ファイル」 →
「セグメントの追加」 から、目的のファイルを読み込みます※3。
※3
連結するファイルは、フォーマット (フレームレートやコーデック等) が同じでなければならない.
(シリーズものの動画を連結したい時などに使う)
また、「Avisynth」 経由で読み込んだファイルは、結合することができない(?)。
カット編集、およびコピー&ペースト処理
- 動画内の不要場面 (CM 等) をカットしたり、指定した場面をコピー&ペースト して繰り返し表示
させたりすることができます。
これらの処理を行う場合、画面下部にあるシークバーを使い、カット or コピー したい場面の先頭
位置を探します。
- 処理したい場面の先頭位置にきたら、そこで画面下部にある
ボタンをクリック。
- 同様に、処理したい場面の末尾を探し、
ボタンをクリックします。
- 範囲選択した部分をカットしたい場合は、メニューバー上の 「編集」 から 「削除」 を選択します。
範囲選択した部分をコピーしたい場合は、「編集」 から 「コピー」 を選択。
コピーした部分を貼り付ける時は、シークバーを使って貼り付け先の位置を探し、「編集」 から
「貼り付け」 を選択すればOK。
範囲選択した場面を切り出して保存したい場合は、範囲選択したままにしておきます。
各種フィルタをかける
- “ ぼかし ” “ リサイズ ” 等のフィルタをかける場合は、メニューバー上の 「映像」 から
「フィルター」 を開き、右側にある 「追加」 ボタンをクリック → 適用するフィルタを指定します。
フィルタ名は英語で表記されていますが、任意のフィルタを選択 → 「OK」 をクリックすると、
フィルタの詳細設定ウインドウが日本語で立ち上がるので、何のフィルタであるかはなんとなく
分かると思います。
利用できるフィルタには、以下のようなものがあります。
- blur - ぼかし
- brightness / contrast - 明るさ / コントラスト 調整
- deinterlace - インターレース解除
- fill - 黒ベタ塗り※4
- flip horizontally / vertically - 画像の反転※5
- HSV adjust - 色相 (色あい) / 彩度 (色の濃さ) / 輝度 (値) の調整
- levels - ヒストグラム (輝度分布) を調整
- logo - 映像にウォーターマーク (BMP、TGA 画像) を合成 (透過表示可)
- motion blur - モーションブラー
- resize - リサイズ※6
- rotate - 画像を回転 (右 / 左 に 90 度、あるいは 180 度)
- rotate2 - 画像を任意角度に回転
- sharpen - シャープ
- smoother - 映像を滑らかにする
- null transform - 何もしないフィルタ (クロップ用) ※7
※4
画面の上下左右端から、フレームを指定したピクセルサイズだけ塗りつぶす機能。
塗りつぶす色は、自由に設定することができる。
※5
horizontally = 左右反転 | vertically = 上下反転。
※6
「フィルターモード」 とあるところで、リサイズ方法を指定することもできる。
下にいくほど綺麗にリサイズできるが、その分作業に時間がかかる。
※7
映像をクロップしたいだけの時に使う。
( 「VirtualDubMod」 では、何らかのフィルタを追加しないと、クロップを行うことができない)
「null transform」 を追加したら、「フィルター」 画面の右下にある 「クロップ」 ボタンをクリックし、
クロッピングの設定を行う。
(画面の上下左右端から、フレームをどれだけ削るのかを指定する)
音声の設定
- 音声を無効化したり、他のファイルにすり替えたり、多重化したりすることができます。
これらの操作を行う場合、メニューバー上の 「ストリーム」 から 「ストリームのリスト」 を選択します.
- 現在多重化されている音声が、リスト表示されます。
ただ単に音声を無効化したい場合は、無効にしたい音声を選択 → 右下にある 「無効」 ボタンを
クリックすればOK。
音声を他のものとすり替えたい場合は、一旦現在の音声を無効化し、右上の 「追加」 ボタンから
目的の音声ファイルを読み込みます※8。
※8 追加できるファイルは wav、mpx (mp3 など)、ac3、ogg、dts、srt。
必要であれば、音声ファイルを複数追加することも可能です。
ちなみに、「WAVE 保存」 ボタンをクリックすると、選択中の音声をWAVE ファイルとして保存する
ことができます。
- 音声は、コーデックで圧縮することができます。
音声を圧縮する場合は、
- 圧縮したい音声を右クリック → 「完全処理モード」 にチェックを入れます。
- もう一度同じ音声を右クリックし、「圧縮」 を選択。
- 「音声圧縮コーデックの選択」 というダイアログ
が表示されるので、任意のコーデックを
選択して圧縮設定を行います。
(圧縮には、
「Lame (MP3)」
などを使うとよいでしょう)
- 映像と音声がズレている場合は、その差を補正することができます。
音ズレ補正を行う場合、補正したい音声を右クリック → 「インターリーブ」 を選択し、中段の
「音声のずれ補正」 欄に修正値を入力します。
音声が遅れて聞こえてきている場合は、 -500 というように負の値を入力します。
逆に、音声が早く聞こえてきている場合は、 500 のように正の値を入力します。
(数値の単位はミリ秒)
映像をコーデックで圧縮
- 映像をコーデックで圧縮し、ファイルサイズを小さくすることもできます。
映像を圧縮する場合、メニューバー上の 「映像」 から 「圧縮」 を選択し、使用するコーデックを
設定しておきます。
映像を再圧縮したくない場合は、「映像」 → 「ストリームの直接コピー」 を選択します。
(ストリームをコピーする場合、フィルタの設定が無効化されるので注意)
チャプターを打つ
- ファイルをMKV / OGM で出力する場合は、動画内にチャプターを打つことができます。
動画内にチャプターを打ちたい場合、まず最初にチャプター1 となる場面を探します。
- 目的のシーンにきたら、画面右下にある再生時間情報※9 を確認します。
※9
Frame 258 (0:00:10.320) [P] のような部分。
ここの、カッコに囲まれた再生時間の部分※10 を選択し、右クリック → 「コピー」 を選択します。
※10
上の例で言うと、 0:00:10.320 の部分。
- そのまま、メニューバー上の 「ストリーム」 から 「ビデオのチャプター」 を選択。
- 「ストリームのチャプター」 という画面
が表示されます。
ここの左下にある 「時間」 欄に、先程コピーした再生時間を貼り付けます。
- 必要であれば、下の 「名前」 欄に、チャプターの名前を入力しておきます。
- 画面右側にある 「追加」 ボタンをクリック。
- すると、上部のリストにチャプターが追加されます。
- 画面右上の 「OK」 ボタンを押し、チャプター画面を閉じます。
- この要領で、必要な分だけチャプターを打っていきます。
編集内容のプレビュー
- 「ファイル」 → 「出力を最初からプレビュー」、または 「フィルター処理のプレビュー」 を選択し、
出来上がり内容をプレビュー再生してみます。
ファイルの保存
- 大体思い通りになっていたら、「ファイル」 → 「名前を付けて保存」 から任意の名前で保存を
行います。
かなり長くなりましたが、もちろん必要な操作のみを実行すればOKです。
その他、動画の詳細情報を確認する機能や、
映像のフレームレート
や色深度を変更する機能、指定した
フレームのスクリーンショット ※11 を撮る機能、ソース動画の指定した場面を連番画像 ※11 として出力する
機能 などが付いています。
※11 出力可能なフォーマットは、bmp / tga / png。
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