最終更新: 2012/07/21 03:14

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危険運転致死傷罪について中川 真理子記者の解説です。

京都・亀岡市で児童や保護者ら10人が死傷した事件で、無免許運転の少年に危険運転致死傷罪が適用されなかったことについて、遺族らは20日、滝法相に法の改正を求める要望書を提出しました。
危険運転致死傷罪について、警察庁担当・中川 真理子記者の解説です。

危険運転致死傷罪、最高で懲役20年と非常に重たい罪なんですけれども、条文に書かれている主な条件というのが、こちらにあります。
アルコールや薬物で、正常な運転が困難だった場合。
制御が困難なスピード、つまりコントロールできないほどスピードが出ていた場合。
制御する技能を有しない、いわゆる運転未熟といわれる場合などがあります。
今回の亀岡の少年の事故なんですけれども、無免許運転だったんですが、イコール技能を有しないとまではいえないという検察の判断で、適用はされませんでした。
これまで、少年が無免許状態で、何度も運転したことがあるんですけど、これが逆に「運転の技能を有している」と逆に判断されてしまったと。
ほかのケースなんですけど、大阪・摂津市の脱法ハーブのケースなんですが、薬物を摂取し、さらに正常な運転もできなかったと現時点で警察は判断しています。
なので、危険運転致死傷罪が適用されて捜査しています。
もう1つ、奈良・斑鳩町で19日夜に起きた死亡事故のケースは、アルコールは検出されたんですけど、正常な運転ができないという立証が現在の状態で難しいため、警察は危険運転ではなく、自動車運転過失致死の疑いで捜査するとみられています。

(どうして判断が分かれる?)
ポイントなんですけども、条文に完全にあてはまらないといけないということがあるんですね。
例えば、「アルコールを摂取している」と片方では立証できても、「正常な運転が困難」っていう立証、両方必要というのがあります。
また、亀岡の場合ですと、そもそも条文に「無免許」という記載がないんですね。
なので、この「技能を有していない」という、あいまいな記述のため、適用が非常に難しくなるという、この法律自体が現状に即していないという事態があります。

(以下は若狭 勝弁護士の解説です)
法改正するしかないと思います。
1つには、そもそも自動車運転過失致死傷罪の今の懲役7年というのを、懲役15年ぐらいに引き上げるというのが1つ。
それから、もう1つは危険運転致死傷罪に、無免許の場合を追加すると。
今は「交通3悪」っていうのがよく言われていて、「酔っぱらい運転」と「無免許」と「速度違反」というのがあるんですが、その2つについては、すでに織り込まれています。
無免許がないですから、これを無免許を入れると。
全然免許を取ったことがないような人間について、やはりここに含まれるというふうにするという形で法改正をすべき。

(07/20 18:06)


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