2012.7.20 18:31

サントリー、発泡酒の生産終了

 サントリーホールディングスは20日、発泡酒の生産を6月で終了したことを明らかにした。より安価な「第三のビール」に人気が移り、販売が低迷していた。発泡酒の生産停止はビール大手4社で初めて。今後は売れ行きが好調なビール「ザ・プレミアム・モルツ」と第三のビール「金麦」の生産、販売に集中する。

 3月に発泡酒「ダイエット〈生〉」の生産を終了、6月には発泡酒「MD(マグナムドライ)ゴールデンドライ」の製造を終えた。発泡酒の研究開発は継続するという。

 サントリーは1994年に発泡酒「ホップス」を市場に投入した草分け的な存在だ。麦芽の使用率を抑えた発泡酒は税率が低いため価格が安く、人気を集めた。だが、麦芽以外の原料を主に使用する「第三のビール」が登場すると、価格面の強みを失い、徐々に押されていた。ビール類全体に占める発泡酒のシェアは2003年に4割に迫ったが、昨年は約15%に低下していた。

 キリンビールなどは今後も発泡酒の生産を継続する方針だ。(共同)