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 この物語のメインヒロインは永琳です。

 それは良いとして、誰か伊吹すい香のすいの字の出し方を教えてくれ!!
第三夜 夫婦コンビ『八永夜』
 現在永遠亭。目の前には永琳。

「二百年ぶりの再会だってのに、艶がないねぇ。永琳」

「私達にとって二百年なんて一瞬よ。私なんて一度何億年も待たされてるのよ?」

 そんな事も有ったねぇ。
 懐かしいよ。

「それよりもよ…」

 彼女は言う。
「貴方とてゐ。うどんげをいじめたそうじゃない。罰は覚悟してるわね?」

「後悔はしていない!!」

「それじゃ罰ね。夜」

「何だい?」

「あなたの罰は私に膝枕をさせる事。てゐは三日間私の新薬の実験台ね」

「はいよ」

「あからさまな差別ウサ!!」

 はっはっは。膝枕か。良いね!

「永琳。一つ頼みがある」

「どうかしたの?」

「できれば縁側で頼む」

「えぇ解ったわ」

 うん。良いね。今日は良い天気だし、日光浴には最適だよ。
 あ、でも霧があるか。まぁ細かい事はいいな。

「横暴ウサァー!!」

 てゐが何か叫んでるね。
 仕方ない。助け舟を出してやるかね。

 てゐ!!(アイコンタクト)

 な、何ウサ? 旦那。(アイコンタクト)

 忘れたか?さっき撮ったものを…

 はっ! もしやこの事を想定して!?

 にやり。

 流石旦那ウサ!!尊敬するウサ!!

 年季が違うんだよ。てゐ。


 アイコンタクト会議終了。
 てゐも俺の言わんとしている事を理解したみたいだ。

 てゐが永琳に駆け寄り、

 っとその前に。 

てゐ「師匠!」

 これがそろそろ必要だろう。
 
永琳「何?てゐ」

てゐ「これをお納めください…」

 これってのは先刻のうどんげの恥ずかしい写真だ。

永琳「………」
てゐ「………」

永琳「…今回の事は不問とします」

てゐ「っし!!」

 てゐが小さくガッツポーズ。
 永琳は懐に写真をしまう。

 永琳の方は事の全容を理解したんだろう。俺の方を見て親指を突き出している。
 頭の回転が速いね。流石は月の頭脳。


鈴仙「こんなの納得いかないです!!」


 おんやぁ居たのかい。うどんげ。

夜「まぁまぁうどんげ。可愛く撮れてたから気にしなさんな」

鈴仙「そんなの関係ないです! …うぅお嫁にいけない」

夜「安心しな。そんときゃ貰ってやるよ」

鈴仙「…夜さんはずるいです」

 頬を紅く染めながら、うどんげは呟いた。

夜「なんだって?」

鈴仙「何でも無いです!」

 まぁ聞こえているんだがね。聞かなかった事にしてやるか。


 ◆

 現在、俺の頭in永琳の膝。

 適度に軟らかくて最高だね。ぶっちゃけちょっとムラムラするよ。

 ん?何か忘れてる気が。

「なぁ永琳」

「なぁに夜」

「俺は何か忘れてやしないかい?」

「…輝夜なら、引き篭もってゲームしてるわよ」

 まさにニートだな。
 
 …ん。待て。ゲーム?

「永琳。ゲームって何さ?」

「プレステ(フォー)よ」

 あぁプレーステー〇ョン(フォー)ね。
 ………
(フォー)?」

 いやいやいや。外の世界のでさえ(スリー)だよ?
 (フォー)って何さ?

「月の科学力を舐めないで」

 にこりと永琳の口が弧を描く。
 
 うん。すんごい可愛い。

「永琳」

「なぁに」

「可愛いよ」

「あら。ありがとう」

 月の科学力。否、永琳を舐めてたわ。
 
 まぁいいわ。可愛いし、俺満足だし。

「平和だねぇ」

「えぇ」

 その時だ。


『あぁもう!! 何で勝てないのよ!! もう良いわよ!!』


 そんな声が聞こえる。

「…なぁ永琳」

「…言わないで」

 米神を押さえる永琳。

 どすどすと近づいてくる足音。

 あれを準備しとこうか。
 発動。

輝夜「あぁもう!!永琳お茶頂戴!」

 すぱーんと音を立て、開いた襖の向こうに長い黒髪の美少女が立っていた。

夜「やっぱり、お前さんだったかい…」

 彼女の名は、蓬莱山(ほうらいさん) 輝夜(かぐや)
 かぐや姫本人だ。
 噂違わぬ美しい美少女だ。
 外の世界の町を歩けば、十人が十一人振り返る美少女だ。

 数がおかしいって? 比喩だよ比喩。

輝夜「あら。夜じゃない。久しぶりね」

夜「これで引き篭もりじゃなけりゃ良いのに…」

永琳「何処で育て方間違えたのかしら…」

夜「お前は悪くないよ。これは家を長い間空けた父親(おれ)の責任だ…」

永琳「あなた…」

輝夜「何で私の両親が貴方達になってるのよ。
 と言うか夜。膝枕された状態で何言ってもかっこつかないわよ」

 本人は反省の色も無しかい。
 このセレブニートが。誰のせいでこんなテンションになってると思ってるんだい。
 俺の安らぎの一時を…

 アイコンタクトスタート。

 なぁ永琳。

 なぁに夜。

 少しいじめて良いかな?

 私も少しだけ協力するわ。

 ふはっ
 ふふふっ

ぐや「何見つめあってんのよ。って何よコレ!!?」

 語り手の力を舐めるなよ輝夜。

ぐや「ぐやじゃない!輝夜よ!」

夜「何。某ジャンプ漫画の桂小太郎みたいな事言ってんだい。ぐや」

ぐや「ちょっと! コレ夜の仕業でしょう!?戻しなさいよ!」

夜「何をだい?」

ぐや「私の名前の表記よ!!」

夜「言ってる意味が解らんねぇ。永琳は解るかい?」

永琳「きっとゲームのし過ぎで、現実とゲームが解らなくなって来てるのよ」

夜「不憫だね」

ぐや「それ酷くないかしら!? 酷いわよね!!」

夜「自分がニートだって事を自覚し、迷惑を周りに掛けてる事を認めたら戻してやろう」

ぐや「仕方ないじゃない。私だってお姫様だもの」

夜「ぐやの状況が悪化した」

Theニート「何よその某ゲームのナレーションみたいなのは。って悪化してる!!!」

夜「(かみ)の裁きだよ」

Theニート「解ったわよ!!反省するから!!」

夜「仕方ないねぇ。ちょっと黙っててくれ」

Theニート「…解ったわ」

 あらよっと。
輝代「………」

 おっと間違えた。
 おいしょっと。
照夜「………ねぇ」

 また間違えたよ。
 どっこいしょっと。
照代「………これ絶対てるよって打ってるわよね!!
 かぐやって打ち込みなさいよ!!」

夜「ちっ」

照代「舌打ちされた!!」
 
 文句が多いねぇ。

永琳「輝夜。本当に良いの?」

照代「?どういう意味よ?」

永琳「解らないのならいいわ」

照代「?」

夜「そんじゃ行くよ」

 いよっと。
家具や「いやぁあぁあぁぁあぁぁぁ!!!!!」
 
 泣き出す家具や。

夜「あっはっはっはっはっはっはっは!」

永琳「この辺にしといてあげましょう」
 
 そう言って永琳が頭を撫でてきた。
 仕方ないな。永琳に免じてゆるすとしよう。

 ほらよ。
輝夜「…あ、もどった」

夜「反省したか?」

輝夜「うん!!」
 
 まぁまぁ素直にうなづいちゃって。
 普段の高飛車振りは何処に行ったのやら。

輝夜「そうだ! 新しいゲームがあったのよ!夜。一緒にしましょう!」

 おーおー反省は何処に行った。

 でも、泣きから戻った無邪気な笑顔を見ると、俺も永琳も何も言えなかった。
 俺達は顔を合わせて苦笑。

 袖を引っ張る輝夜に連れられ、永琳の膝から立ち上がる。

 俺は連れて行かれながら永琳にアイコンタクト。

 まぁいいか。

 そうね。これが輝夜だしね。


 もう一度二人は苦笑。
 
 それを見て輝夜は不思議そうな顔をしていたが、ゲームが優先なのかそのまま俺を自室まで引っ張って行った。








 なんだかんだで俺も永琳も輝夜に甘いのだった。 
 



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