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稚拙な文面で読み難いと思いますが、是非読んでください。
コメントとか凄いテンション上がります。
原作のすとーりーを崩したくない方は、お引き返しください。
第一夜 幻想郷と夜
 
「あぁ、此処に帰って来るのも何年ぶりだろうね」

 はじめましてだね。
 俺の名前は八岐(やまた) (よる)
 ただの家無しの放浪者だ。

 此処、幻想郷に帰って来るのも、二百年ぶりぐらいになるか。
 現在。目の前には博麗神社がある。

「そういや。此処の巫女との約束とかあったね。『旅から帰ってきたら、毎日賽銭いれなさい!』だったか」

 もっとも、あれから二百年も経っちゃいるんだ。生きてやしないだろうねぇ。
 なんだか、悪い事したね。
 せめてもの償いだ。世代は代わっただろうが。その約束の分。今ここで払ってやるか。

 俺はそう思い、歩を進め。
 『サーセン箱』と書かれた。箱の前に立つ。

 えっと。一日100円に換算して、365×約200だから…

「…いや、良く解らんね。とりあえず100万ぐらい入れときゃ文句は無いだろ」

 言ってサーセン箱もとい賽銭箱の上に手をかざす。

「ほらよ。成仏しとくれよ」

 空間がばきんっとひび割れ『穴』が出現し、万札を勢い良く吐き出してゆく。

 ん?これは何だって? 俺の能力(ちから)だよ。
 まぁ、追々説明はするよ。今はとりあえず…

「この神社の今代の巫女に挨拶でもしますかねぇ。
 …おっと、噂すればなんとやらだね」

 どどどどどどどどどっ と何かが向かって来ている音がする。
 その音は建物も影から飛び出し、石や砂利を撒き散らしながら地面を滑ってその勢いを止める。

「おさいせ――――――――ん!!!」

 出てきた声の主は、赤白の脇の無い特徴的な巫女服に身を包んだ少女だ。
 というか今代の巫女もこんな感じなのかい。

 金にがめついと言うか、なんと言うか。
 
「お賽銭入れてくれたのね!! 何かお願いして行くと良いわ!きっと叶うから!」

 少女は言ってこちらに歩いてきた。
 満面の笑みって言うのはこんな顔を差すのだろう。

「いやなに、過去にした約束を果たしただけさ」

「? まぁいいわ。どれくらい入れてくれたのかしら?」

 少女は言って賽銭箱を持ち上げて振る。

「…音がしない」

「ん?あぁ、そりゃs「騙したわね!!」…はぁ」

 なんと言うか。アレだ。面倒臭い。
 だからそこ、札を構えるんじゃないよ。

「確かに入れたよ。中を覗いて見ると良い」

 米神に指をつけ言ってやると。

「嘘だったら承知しないわよ…」

 嘘じゃないよ。鬼は(・・)嘘を嫌うからね。
 …俺は偶に嘘吐くけど。




 ばたっ。


 ん?何の音だい。

「…はぁ。どうしろって言うんだよ」

 音の方向を見ると、幸せそうな顔で鼻血出して倒れている少女がいた。



 ◆


「ん… あれ? 私…」

「あぁ、目が覚めたかい。悪いが勝手に上がらせて貰ってるよ」

「誰?」

「お前さんが倒れる原因を作った張本人だよ」

「………あ!」

「思い出したかい」

「ありがとうございます!!!!」

「うおぅ!?急に何だい」

「お賽銭の事ですよ♪貴女(あなた)良い人なんですね!!」

 ん?何か聞き捨てならん単語が聞こえた気が…
 気のせいだよな?

 ◆

 その後雑談に花が咲き、現在炬燵に入っている。
 そして今の幻想卿の状態や出来事の話を訊いた。

「そう言えば自己紹介まだだったわね。
 私の名前は博麗 霊夢。以後よろしくお願いしますね♪」

 主にお賽銭を。と聞こえた気がするがスルーしよう。

「俺の名は八岐 夜。よろしく。元々此処に住んでた者だよ」

「そうだったんですか!?」

「そうだったんだよ。それと、さっきから思ってたんだが。
 そんな畏まって話さなくていいよ。無理してんだろう。
 何か違和感を感じる」

「わかったわ」

「…早いな」

「ところで、貴女。あんな大金の事も訊きたいけど。どうやって幻想卿と外の世界を行き来してるわけ?」

「それは、俺の能力さね。金の方は外の世界で稼いだ」

「貴女能力持ちだったのね」

 ん?やっぱりそうだね。
 コレは気のせいじゃないね。

「霊夢」

「何?」

「一応訊くが、俺の事どう見てる?」

「変な質問ね。そうね。男みたいな口調の変わった女性ってとこかしら」

 ははははは! あぁね! やっぱりね!
 チクショウ。気のせいであって欲しかったよ。


「…男だよ」

「へ?」

「俺は男だって言ってんだよ!!」

「ええぇえぇぇぇぇえええええええ!!!!?
 そうなの!?ごなんなさい!!てっきり女性かと…
 ホントにごめんなさい!!だからその怒りのオーラをしまって!!
 頭に角が生えて見えてるから!!」

 ったく。まぁいいよ。いつもの事だし。
 もう慣れましたよ!!

 怒りのオーラをしまう俺。

「あぁ恐かった。あの圧力(プレッシャー)、鬼も裸足で逃げ出すわよ
 …って、ひぃ! ごめんなさぁぁぁぁぁい!!!」

「ん。どうした? 俺ならもう怒って無いよ。慣れてるしね」

「いや。だって頭にまだ角が見えてるし…」

「これは元々だよ。隠してただけで」

「貴女―いや貴方! 妖怪だったの?!」

 また聞こえた気がするが、言い直したようだし目を瞑ろう。
 ちなみに俺の角は、濁った紫色で耳のすぐ上の方から生え、少し捻りを加えて斜め上前方に突き出している。
 鬼と言うより、形状としては悪魔などのそれに近い。
 一応(・・)。俺も鬼に該当するんだが。

 話を戻そう。俺は答えた。

「だったの。此処に住んでたのも二百年程前だしねぇ」

「でも、妖気を全然感じないわよ?」

「そりゃ抑えてるからね」

「こんなに完璧に!? 有り得ないわ!!
 それこそ紫並も大妖怪じゃなきゃ…」

 あぁ、面倒臭い。
 この場合は話すよりこっちの方が早いだろう。

 俺は一瞬だけ妖気を解放する。



「―っつ!!!?」



 一瞬だけ瞳が鬼灯色に輝き、
 辺りの空間が軋み、炬燵に置いてあった霊夢の湯呑みに亀裂が走る。

「貴方。…何者よ? 間違いなく大妖怪クラスの。下手すればそれ以上の力よ」

 そんなに真剣な顔しないどくれよ。
 おかしいねぇ。今のでもかなり抑えたんだが(・・・・・・・・・)

 とにかく
「そんな顔しなさんな。別に襲ったりしようって訳じゃないんだからさぁ。
 それに俺はシリアスな展開よりも、さっきみたいにお茶飲んで雑談がしたいよ」

「貴方、変わってるわね。大きな力を持つ者は大体傲慢だったり威張ったりするのに」

「俺はそんな事より楽しく過ごせりゃ良いんだよ」

 とまぁ、真面目な空気もここまでだろう。
 さっきの妖気の開放で、一人食いついたのがいるみたいだしねぇ。

「…そろそろ来るな」

「え?」


「よるぅ~!!」

 空間に線が走り、開いたかと思うと、金髪で美人な彼女が飛び出してきた。
 彼女とは…八雲 紫だ。

「な! 紫!?」

 驚いている霊夢を横目に、俺は紫の抱擁を ―――避けない!!
 普通なら避けるって? 馬鹿言え。こんな美人に抱きつかれて嬉しくない訳無いじゃないか。
 胸も大きいし! うん。幸せだね!! 

「久しぶりだねぇ。紫」

 そう言って、抱きついている紫の頭をなでてやる。

「久しぶり。夜」

「え?何。二人とも知り合いなの?
 て言うかここでイチャつかないで…」

「「チッ」」
 
 しぶしぶ紫を引き剥がす。

「えぇ~私おかしな事言ってないわよね?」

「私と夜の愛の一時を…」

「紫。誤解を生むような発言はよしな。ただの親友だよ」

(一見レズにしか見えないわよ…)

「ん?霊夢。今、俺に対して凄く失礼な事考えなかったかい?」

「か、考えてないわよ!! 断じて!!」

 なら、いいんだが。
 
 ん? そういえば、
「おい。紫。お前さん妖怪の賢者としての仕事はどうしたんだい?」

「大丈夫よ。全部藍に押し付けてきたから」

 その言葉に俺は嘆息。
 相変わらずコイツは…

「…すぐにでも帰って、藍の手伝いをしてやんな」

「えー嫌よ。面倒だもの」

「今度俺が一緒に、風呂に入ってやるから」

「解ったわ!!」

「…うん。良い返事だよ。まぁその時抑えられず、俺がお前を襲ってしまうかもしれんが…」

「願ったり叶ったりよ!」

「そうか、なら問題無いな」

「問題大有りよ!!!」

 ちっ 何だい霊夢。
 大声出して。

「あんた達ねぇ、私を無視して変な話進めんじゃないわよ!!」

「それじゃあ夜。約束忘れないでね。絶対よ」

「あぁ、絶対だ。またな」

 そう言い残し紫は空間のスキマへと姿を消した。

「無視すんなぁ!!」

「まぁまぁ」
 

 この後、小一時間。霊夢をからかい続けた夜であった。



            
                     
        

                         …続く。
最後何処で切っていいのか解らなくなり、
こんな中途半端に…

誤字脱字は是非教えてください!


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