あまり自信がありませんので指摘などよろしくお願いします
シスコン、転生される
「・・・ここは・・・?」
気が付くと、俺はいつの間にか森のようなところにポツンと立っていた。日は沈んでおり、辺りは真っ暗だ。
ここは・・・どこだ?
俺の住んでいた地域にこんな森は無かったはず・・・おいおい、誘拐とかないよな・・・?中学生にもなって・・・
俺はとりあえずさっきまでの記憶を思い出すため、あと落ち着くために、近くの倒木に腰を下ろし、目を瞑り、記憶を遡った
――――――――――――――
そして遡ることχ時間前・・・
「・・・ごちそうさまー」
「ちゃんとお皿片付けてよねー」
先に夕飯を食べ終わっていた母さんの声が隣の部屋から聞こえる。
「ちゃんとやっとくよー」
俺は軽く返事をし、先ほどまでおかずの盛られていた空っぽの皿を持ち台所へと向かった
そこで冷蔵庫の前で背伸びをし、何かを探している妹と会った。
・・・いつ見てもかぁいいなぁ。あとでデコチューをねだろうか・・・へ?きもい?シスコンか?そうですが?シスコンですが?シスコンハァハァ野郎ですが?なにか?
「あ、お兄ちゃん」
妹が俺に気付き、微笑みながら振り返った。振り返るときに揺れた少し茶色がかった長髪が既にかぁいい妹をよりいっそう可愛くさせる。
・・・絶対モテモテだ・・・この子は誰の嫁にもやらん!
「私の残してたジュース知らない?」
「ジュース?どんなだ?」
「んーー・・・確かソーダだった!」
ソーダか・・・ん?まて、俺、たしか三〇矢サイダーが偶然あったから飲んだような・・・
「知らない?」
妹・・・もとい葵が首をかしげて俺を見る。
・・・そんな目で見ないでくれ・・・罪悪感がとてつもない・・・
「に、兄ちゃんは知らないなぁ・・・」
と、目をそらしてみるが葵のことだ、気付かないないだろう。ああ、そうだとも。
「ん?お兄ちゃん、なにか知ってるのかな?・・・かな?」
・・・否、気付いたようだ。某ノベルゲームのキャラのように、口で微笑み、目で睨んでくる。
怖い・・・しかもどんだけ信用されてないんだ・・・お兄ちゃん泣いちゃう・・・
「知らない知らない」
が、まだとぼける俺。
「ふーん・・・ならいいや!」
と、ニパッと笑って、鼻歌を歌いながらスキップで台所を出た葵。危ない危ない。
「あ、そうそう」
葵が台所を出かかったときに止まり、こっちに顔を向ける。
「今度、ジュース買ってきてね?」
小学校1年生とはおもえないような低い響くような声でそう言ってきて、台所を出る葵。
「・・・後で刺される予感・・・」
ちょっとした恐怖のせいでとんでもないことを口にしてしまった。・・・刺されないように早速ジュースを買いに行くか・・・
俺は家を出て自転車にまたがり夜の街へ繰り出していった
「おし、着いた」
5分くらいで夜遅くまでやってるスーパーに着き、三ツ矢サイダーの大きいのを10本くらいレジに持っていって店員に驚かれ、二個にも及ぶ重い袋を持ちスーパーを出てかごにそれらを炭酸が抜けないように慎重に入れると、自転車にまたがった
「よし、後は家に帰るだけ・・・ん?」
突然白い光とけたたましい音がした
――――――――――――――――
・・・ここで、俺の記憶というビデオテープは再生をやめてしまった。もしかしたら続きがあったのかもしれないが、その部分だけ消されているような、そんな感覚だった
「なんだったんだ、あれは?・・・ん?」
と、ここであることに気が付いた。ポケットの中に何かが入っているようだ。ポケットの上から叩いてみると紙のような音がする
「なんだこれ?」
その中身は予想通りに紙であったが、文字がかかれて、手紙だった。内容は以下の通り
「『やぁ、成田 高峰君。神だ。神だと言っても信じてもらえないかもしれないが言っておく。神だ。まず、単刀直入に言わせてもらうが、君は死んだ。車に轢かれてな。』え!?」
・・・おいおい、死んだ?俺が?・・・じゃあここはあれか?彼岸ってとこか?・・・嘘だろ・・・まだ葵が大学生になっていないではないか!!葵の晴れ姿が見たかったのに!・・・はぁ・・・死にたい・・・もう死んでるが・・・
「『そう落ち込まんで大丈夫。君を別の世界へ転生させておいた』は?」
転生?あのよくネットで言われている『てんぷれ』ってやつか?ますます意味が分からないぞ・・・
「『つまり君は今君の居たところとは違う別の世界へ来ている。勿論、チート能力付きでな。・・・多分記憶が無くて混乱しているだろうが、それは轢かれたときのショックと私の姿を見て欲しくないからだ』」
・・・優しいような我が儘なような・・・
「『君の能力は頭に一番最初に思い付いたものだ。それではレッツエンジョイセカンドライフ!』」
・・・いったい何なんだ・・・ジュースを買いに外に出だけなのに・・・ん?まだ続きがあるようだ
「『PS:あ、そうそう。転生させるときに手が滑って人間じゃなくなっちゃいましたテヘペロ(はあと)』なにがテヘペロ(はあと)だぁぁぁぁぁっ!!」
手が滑っただとぉぅっ!?手を滑らせて人の人生を(もう人じゃないらしいけど)ぶち壊すなこん畜生!!
・・・まぁ、チート能力があるらしいのでそっちの方が気になるけど・・・
「・・・試してみるか」
落ち着いたところで、俺は神に言われたように俺の思い付くような特殊能力を想像してみた
「振動を操る、細菌を操る、光を操る、植物を操る・・・最初に思い付いた、ってことは『振動を操る』が俺の能力か・・・」
振動を操る・・・どんなんだろ?地震起こしたり、音出したりできるのかな?
そこで試しに震度3くらいの地震をだそうとしてみた
「・・・どうやるんだろ?」
能力の使い方は教えてもらってないからなぁ・・・
そこで、俺は厨二病患者のように右腕を左手でつかみ、右手を地面につけて軽く念じてみた
「えっと・・・『揺れろ』?」
すると、少し地面が揺た。
「おお!じゃあもう一回!『揺れろ』!」
今度は少し強い揺れになった
「ぬおぉぉぉぉぉ!!」
自分でこのようなことが出来ておおはしゃぎの俺。まったく、中学生にもなってなにをしてるのやら。
「い・く・ぜ!『揺れろ』ぉっ!!」
しかし、今度は自分の予想以上に揺れて、向こうの方でゴゴゴゴ・・・とかいっていた
「あわあわ!て、『停止』っ!」
とっさに思い付いた言葉を言ってみると、何事もなかったように静かになった
「びっくりしたぁ・・・」
・・・心臓止まるかと思った・・・誰だ俺をびっくりさせた奴は。俺しかいねぇ。
そして俺は10分くらいこの近くをうろうろしたり、また地震を起こしたりして「WREEEEEEEEE!!」などと叫んでいた。そして、疲れて倒木に腰を掛けていたら
「そこで何してるの?」
「ぬおっ!?」
すると突然後ろで女の子のような声がし、俺は振り返った
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