目次:PC情報ハードウェアグラフィックボード
更新:2012/03/23

最新AMD-ATI Radeonの選び方

概要

グラフィックカードRadeonシリーズの最新情報をまとめています。

ATI Stream(AMDのCUDA)は業界標準のOpenCLに対応しています。ATI Stream対応モデル(HD4000以降)では動画変換がGPU機能により高速に行えるAvivo Video Converterが無償提供されています(ただし、市販ソフトと比べて画質が悪いです)。ドライバのダウンロードページでダウンロードした後、Catalystの基本モードから起動して使うことができます。
Radeonの最新ドライバの入手はこちらから

GeForceではなくRadeonを選ぶ理由は、3モニター出力対応と、Windows7 64bitでの安定と、ビデオ等の高画質にあります。少し前まではWindows7で使うならばRadeon!でしたが、GeForce GTX460以降はまともになりましたので、ゲームやアプリケーションの対応度で選んでしまって良いでしょう。ATI StreamはNVIDIA CUDAと比べて対応ソフトが少ないです。価格・電力・性能のバランスはRadeonの方が優れたモデルが多いです。3D立体視は複数メーカー共通のOpen Stereo 3D規格よりも、NVIDIAが独占的に推し進める3D VISIONの方がメジャーになりつつあります。

性能ランク表

性能 Radeon
DX10.1対応
Radeon
DX11対応
Mobility Radeon (GeForce) 価格帯
高い   HD6990   GTX590 10~6万円
  HD5970    
        GTX295
  HD4870X2
HD7970
HD7950
HD6970
HD6950
HD7870
HD7850
HD5870
HD6870
  GTX680

GTX580
GTX570
GTX480
6~3万円
    HD5850
HD6850
HD7770
  GTX470
GTX560Ti
GTX560
4~1.5万円
    HD5830   GTX460
GTX285
GTX275
  HD4890 HD6770
HD5770
HD7750
M-HD5870 GTX260
GTX550Ti
 
2~1万円
  HD4870
  HD4850
HD6750
HD5750
  GTS450
GTS250
  HD4770 HD6670     1万~6000円
    HD5670
HD6570
  9800GT
GT440
9600GT
GT240
  HD4670   M-HD5650  
    HD5570   GT430
    HD5550   GT520
GT220
  HD4650      
    HD6450     7000~4000円
HD4550 HD5450    
低い HD4350      

オレンジ色が現在人気のモデルです。

GeForceに最適化されているゲームでは、性能が下のGeForceに劣る場合があります。また、処理速度とは別に高画質機能が無効になり画質が悪くなるなど制限が生じる場合があります。

Mobility RadeonはノートPCに搭載されるビデオカードであり、単体販売はありません。

ATI Eyefinityについて

Radeon HD5000シリーズ以降では、ATI Eyefinityに対応しています。

Windows 7とVistaで3画面出力に対応していますが、クロックジェネレータが2基しかないため、3台目にはクロックジェネレータが不要なDisplayPort(DP)を使う必要があります。
○ DVI + DVI + DP
○ DVI + HDMI + DP
× DVI + DV I + HDMI

現在のおすすめ

Direct X11の高画質ゲームにはHD7970HD7950、一般的な3DゲームにはHD6870HD6850、低い解像度にはHD7750、動画再生のみにはHD6450(UVD3対応の一番性能が低いモデル)。

オンラインゲームには、最新の高画質ゲームにHD7950(高解像度+高画質+大人数)やHD6850(一般向き)、設計が古いゲームや画質を重視していないゲームにはHD7770/7750HD6770/5770。 ブラウザゲームなど軽いゲームにはHD6670

Radeonの世代別ビデオカード

Radeon HD7000の特徴

生産プロセスが28nm世代となり、同じ性能ならば大幅に消費電力が少なくなります。

インターフェースはPCI-Express 3.0対応、現在の性能では未だPCI-E2.0に接続しても性能低下などの問題はありません。

Windows8に採用される予定のDirect X11.1に対応。

内部制御の実用性がとても向上しました。これまではクロックの変動が大きく変わり、ゲームによっては極端なクロックの切り替わりが頻繁に繰り返されて動作が重くなる場合がありましたが、HD7000シリーズでは細かく制御されて動作します。

Radeon HD6000の特徴

Direct X11のテッセレータを強化して、消費電力は低下させています。
そのため、同じランクの製品であればDirect X11の性能は向上してX10/X9の性能はHD5000シリーズよりも少し低下しています。

動画再生を支援するUVDがUVD3になり機能向上しました。Blu-ray 3DとMPEG-4のDivX/Xvidのデコードに対応しました。対応したアプリケーションでは、CPUの処理をほとんど必要とせずに再生することができます。また、UVD2では対応していないMPEG-2のプロファイルにも対応しました。

Open Stereo 3Dを基にした3D立体視のAMD HD3Dに対応しました。

現在のラインアップ

ミドルレンジ以上は徐々にHD7000シリーズに置き換わりつつあります。
ローエンドモデルはCPU内蔵が主流になりつつあります。

Radeon HD6990

★★★☆☆ デュアルGPU搭載で最高性能のビデオカード

シングルビデオカードの中で最高の性能を誇ります。Direct X11のFPSゲームを高解像度・高画質で快適にプレイしたい方に。

Radeon HD6970の動作クロックを下げて、1枚に2つを繋げた内部CrossFire構成です。CrossFireに対応していないアプリケーションでは、HD6970に劣ります。HD6970を2枚接続するよりも大幅に消費電力が少なく済みます。2枚接続する場合は、CrossFire-Xに対応したシステムが必要です。

最大消費電力は375WPCI-E補助電源は8ピンが2つ接続が必要です。アイドル時の消費電量は37Wで過去の2GPU搭載Radeon HD5970の42Wよりも低下しています。

Radeon HD6990
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
1536/96 + 1536/96 830~880MHz 5.0GHz相当 256bit + 256bit 375W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7970

★★★★★ 単体GPUで最高性能のグラフィックボード

意外に早くGeForce GTX680に追い越されました。Radeon HD7970はメモリバス幅が384bitと広いため、高解像度などビデオメモリが多用される場合はHD7970の方が性能の落ち込みが少なく有利です。Direct X11の負荷の高いテッセレータ処理はGTX680が大幅に性能が上です。

どの製品にも共通する問題ですが、設計が大きく変わった初期のドライバはトラブルが多い可能性があるため、安定性を求めるならば3ヶ月ぐらい様子を見る(HD7970は2012年1月発売)のがよいです。ドライバが安定する頃には価格も買いやすくなります。

Radeon HD7970の性能はHD6970やGeForce GTX580よりも全体が高くなっています。それでいて、消費電力は低くなっています。VRAMが384bitの接続で5.5GHz(1375MHzのGDDR5)の3GB搭載と、高速で大容量になっているためビデオメモリをたくさん使う(たくさんやりとりされる)ゲームでは性能の向上が大きく反映されます。

フルHDの解像度であれば、高画質なゲームでもHD7970を1枚で十分な性能です。

最大消費電力は250WPCI-E補助電源は8ピンと6ピンの接続が必要です。アイドル時の消費電力は15W以下(デスクトップを表示中)で、全く動作が必要ないときの消費電力も3W以下(モニターオフ時)と大幅に低下しました。

Radeon HD7970
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
2048/128 925MHz 5.5GHz相当 384bit 250W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7950

★★★★☆ 高性能ながら消費電力が大幅減

価格差を考えると最高性能を誇るHD7970がイチオシですが、GeForce GTX580相当以上の性能ながらも消費電力が100W以上も少なくなるRadeon HD7950は今の日本の電力事情には最適。

HD7970は電力効率が悪化しようともできるだけ高い性能を追い求めたモデル、HD7950は高い電力効率を維持しながら性能を追い求めたモデルと捉えることができます。

高解像度での最高画質で高いフレームレートを維持したままゲームを堪能できるCrossFire(2枚差し)には電力効率の高いHD7950で決めてしまいましょう。

ゲームとアイドル時以外での一般的なアプリの描画では、消費電力はRadeon HD6900シリーズと同等です。負荷の高いゲームを最高画質で楽しみたいという用途以外ではHD7800シリーズの登場が待たれます。

最大消費電力は200WPCI-E補助電源は6ピンが2つの接続が必要です。アイドル時の消費電力は15W以下(デスクトップを表示中)で、全く動作が必要ないときの消費電力も3W以下(モニターオフ時)と大幅に低下しました。メーカー公称値では50Wの違いですが、HD7970との実際の消費電力差はかなり大きいです。

Radeon HD7950
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
1792/112 800MHz 5.0GHz相当 384bit 200W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7870

★★☆☆☆ HD7950との価格差次第

HD6870の正統な進化。GeForce GTX570と同程度の性能で消費電力は低い。

最大消費電力は175WPCI-E補助電源は6ピンが2つの接続が必要です。

Radeon HD7870
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
1280/80 1000MHz 4.8GHz相当 256bit 175W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7850

★★★★★ 目的次第では最適な性能と消費電力に

性能で妥協したくないという場合はHD7900シリーズですが、価格も消費電力も高いです。HD7700シリーズ以下ではゲーム性能が厳しくなります。

Direct X10/X9ゲームでは高画質設定でも快適、X11ゲームでは標準設定にすれば快適に。そんなクラスのグラフィックボードです。

GTX560Tiよりも性能が高く消費電力は大幅に低くなります。

最大消費電力は130WPCI-E補助電源は6ピンが1つの接続が必要です。

Radeon HD7850
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
1024/64 860MHz 4.8GHz相当 256bit 130W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD6870

★★☆☆☆ バランスが良いが微妙な位置

Direct X11の性能がHD5870よりも高く、X10/X9の性能がHD5870よりも低いモデルです。それでもHD5850よりも性能が高いためほとんど問題にはなりません。

HD6950の登場で魅力は大きく下がりましたが、大きさはRadeon HD5850程度になり、PCケースでの干渉の心配が少なくなりました。消費電力が大幅に低いのがポイントです。

消費電力が低いHD6850と全体の性能がHD5870よりも高くなったHD6950に挟まれて目的で選ぶには難しい位置です。予算次第で、HD6950が辛い場合にはHD6870で妥協といったところ。

最大消費電力は151Wで補助電源としてPCI-E6ピンが2つ必要。HD5870よりも37W低くなっています。アイドル時の消費電力も19Wで、GeForceよりも優秀な電力効率が更に高まっています。

Radeon HD6870
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
1120/56 900MHz 4.2GHz相当 256bit 151W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD6850

★★★★★ 電力と価格や大きさを重視する人に

Radeon HD7770より高性能、販売価格が安くなっておりお買い得。

Direct X11の性能が向上したとはいえHD5870よりも低い性能。HD6850もHD5850よりDirect X11性能が向上してX10/X9は低下しています。ベンチマークにより影響が大きく現れる場合がありますが、実際のゲームプレイでは違いはほとんど分からない範囲です。HD6790やHD5770よりも大幅に高い性能になっています。

大きさがRadeon HD5770程度になったことで、PCケースに取り付けしやすくなりました。

GeForce GTX460よりも、Direct X11の性能は低くX10/X9の性能は高い。消費電力は低い。

最大消費電力は127Wで補助電源としてPCI-E6ピンが1つ必要。HD5850よりも24W低くなっています。アイドル時の消費電力はHD6870と同じで19Wに低下しています。

Radeon HD6850
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
960/48 775MHz 4.0GHz相当 256bit 127W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7770

★★★☆☆ HD5770/HD6770の正統進化

HD6770は性能バランスを維持するためにHD5770のリネームでしたが、HD770ではプロセスの微細化により消費電力の低減と性能向上を実現しました。

性能はRadeon HD6850に近づきました。消費電力はHD6750よりも低く抑えられています。標準画質で快適なプレイにはこのクラス以上がおすすめ。

Radeon HD7770はGeForce GTX550Ti ~ GTX560の間に位置する性能です。

最大消費電力は80WPCI-E補助電源は6ピンが1つの接続が必要です。アイドル時の消費電力は最小で3W以下。デスクトップ表示時の消費電力は不明。

Radeon HD7770
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
640/40 1000MHz 4.5GHz相当 128bit 80W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD7750

★★★★☆ 小型PCへの搭載に

HD7770との性能差は意外と大きい。補助電源なしと大きさを優先させたい場合に選びます。低解像度のゲーム向き。

Radeon HD6770に近い性能です。2年前の高画質ゲームがそれなりに楽しめる性能です。

小型のPCケースで使うための1スロット仕様やロープロファイル仕様が必要な場合、選べるのがこのクラス以下になってしまいます。HD6670よりも大幅に性能が高く消費電力は低い。

最大消費電力は55WPCI-E補助電源は不要。アイドル時の消費電力は最小で3W以下。デスクトップ表示時の消費電力は不明。

Radeon HD7750
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
512/32 800MHz 4.5GHz相当 128bit 55W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD6670

★★★☆☆ ロープロファイル対応では高性能

HD6850の半分以下の性能で、HD5750よりも低くHD5670よりは高い。

補助電源不要でLowprofile対応のため、省スペースPC用としては3Dゲームもそこそこ楽しめる高性能。UVD3対応でCPUが非力でもハイビジョン動画が高画質で楽しめます。

LowProfileではなく標準サイズの製品もあります。LowProfileではファンの大きさが小さく高回転になり騒音が大きくなるため、ロープロファイル専用の省スペースPC以外では標準サイズをおすすめします。

最大消費電力は66WPCI-E補助電源の接続は不要。アイドル時の消費電力は12W。

Radeon HD6670
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
480/24 800MHz 4.0GHz相当 128bit 66W

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

Radeon HD6450

★★★☆☆ UVD3による動画再生向き

IntelのCPUやチップセットに搭載されるグラフィック機能と性能では満足できない人向き。 消費電力がとても少なく、UVD3対応で動画再生を強化することができます。性能としてはHD4550/HD5450から大きく向上し低解像度の3Dゲームがなんとか動作するほどになり、動画等の映像機能も大きく進化しています。

ビデオメモリに高性能なDDR5搭載(最大27W)と消費電力の少ないDDR3搭載(最大18W)があります。アイドル時の消費電力は9W。動画再生用としてはDDR5を選ぶ意味はほとんどありません。

Radeon HD6450
コア数(SP/テクスチャ) コア・クロック メモリ・クロック メモリ・バス幅 電力
160/8 625~750MHz 3.2~3.6GHz相当(GDDR5)
1.006~1.6GHz相当(DDR3)
64bit 27W(GDDR5)
18W(DDR3)

※ 設計の世代が変わると、数値が低いのに性能は高くなることやその逆になる場合があります。
※ これはAMDによるリファレンスの場合であり、製品ごとに設定が異なります。
※ 販売されるモデルにより、性能がリファレンスよりも大幅に上下するものがあります。

過去のRadeonシリーズ

用語

PCI-Express 2.0
転送速度が1.1の2倍に広がった帯域です。PCI-Express2.0対応のビデオカードをPCI-Express 1.1のソケットに接続しても問題はありません。CrossFireやX2仕様のビデオカードでは1.1では帯域不足が性能に表れることがありますが、それ以外では問題になりません。
GPU
ビデオカードのCPUのようなもの。映像処理を行うコア。
VRAM (ビデオメモリ)
ビデオカードのメモリ。映像を組み立てる場所。16MBあればQXGA(2560x1600)サイズでもフルカラーの表示が可能。3Dゲームでは出力される映像の組み立て以外にも使われるので、WUXGA(1920x1200)サイズでは512MB以上(高画質ゲームでは1GB以上)を推奨。メインメモリと同じで容量が余っていても速度は向上しないが、足りなくなると遅くなります。
GDDR5/GDDR3/DDR3/DDR2
VRAMの種類。GDDR5はGDDR3の最大5倍の性能が可能。帯域幅が狭くてもGDDR3よりも高速。GPUとセットで搭載されるので単体での性能は気にする必要なし。GPUの性能が低く高性能なVRAMを搭載しても無意味。ビデオカードの一部なので、メインメモリがDDR2でも関係ありません。
Direct X
Direct Xを使うことでグラフィック処理を行います。X9→X10ではより効率よく動作させるために設計が大幅に変わりました。X10.1やX11では効率の良い処理と高画質を実現するために機能が追加されています。
GPGPU
 CPUの補助としてGPUで映像以外の処理を行う機能です。CUDAやATI Streamがこの機能です。
GPUクーラー
GPUやVRAMを冷却するためのもの。1スロット仕様では厚みが制限されるためファンの回転数を上げる必要があり音がうるさい。発熱が少なければファンなしも可能ですが、空気の流れがないと熱が蓄積されるので注意が必要。
リファレンス
 Reference。GPUメーカーが作るのと同じ仕様でカードメーカーが生産。リファレンスでは設計がどのメーカーでも同じになるので、サポート体制(保証制度など)でメーカーを選びます。日本では一般的に海外メーカーの代理店でのサポートになります。初めはどのメーカーもリファレンスモデルで、そこから独自設計のものが作られて発売されるようになります。
Windows Aero
Windows Vista以降では、CPUの代わりにビデオカードがウインドーの描画などを担当します。CPUが他の処理に専念できるため、たくさんのウインドーを表示していても快適。Windows7ではDirect X10の機能を生かして、Vistaよりも効率が向上。
CrossFire
2つのGPUを連携させて性能を高めます。2つのGPUが分かれているため、処理によっては単体で処理するよりも性能が低くなる場合があります。1枚のビデオカードで内部CrossFireになっているものがX2です。HD4870X2はHD4870を2枚接続しているのと性能が同等です。
PCI-E補助電源
マザーボードからPCI-Expressに供給されている電力で足りない場合、電源からのケーブルを直接接続する必要があります。PCI-Express x16 1.1では75Wまでなので、190Wのビデオカードでは残り115Wを電源から直接供給する必要があります。8ピンが6+2ピン構成の場合、6ピンとしても使用することができます(2ピンが余る)。CPU補助電源の8ピンとは異なるので注意。これらは12Vで供給されるので電源の12V出力が重要です。現在は出力に合わせたPCI-E補助電源コネクタが搭載されているので、電源選びの目安になります(出力が大きければ6ピン2本+8ピン2本を搭載、小さければ6ピン1つのみを搭載)。電源に余裕があれば4ピンペリフェラルコネクタ(DVDドライブなどに使う電源コネクタ)からPCI-6ピンへの変換ケーブルも使用できます。
UVD/UVD2/UVD3
ATIの動画再生支援機能。CPUの負担を少なくして高画質で再生します。この機能を使うには動画再生ソフトでハードウェア支援機能を有効にする必要があります。
LorProfile(ロープロファイル)
ブラケットを含めて幅が短い構造です。省スペースPCに接続するにはこのタイプが必要です。ロープロファイル専用では、通常のPCケース(ミドルタワーなど)用のブラケットが付属しません。ロープロファイル対応であればどちらでも使うことができます。

性能はバランスが大切

古いPCの場合、グラフィックボードを交換しても映像処理以外の性能不足で快適にならない場合があります。

場合によっては、PC本体を交換するのが結果的に安く快適になることがあります。

ノートPCではグラフィックボードの交換はできませんのでご注意ください。

↓このページを気に入りましたら、ランキングに投票をお願いします↓
  

アンケート

Q1.評価を選んで下さい

参考になった
参考にならなかった

Q3.内容について選んで下さい

内容が充実している
内容が乏しい

Q2.分かり易さについて選んで下さい

十分理解できた
なんとなく理解できた
よくわからない

感想や意見、要望などがありましたら記入して下さい。サイト作りの参考にさせていただきます。 内容の誤りに気づきましたら、できるだけ詳細をご記入ください。

目次:PC情報 ハードウェアグラフィックボード