闇サイト殺人:語り続ける被害者の母 判例重視に疑問

毎日新聞 2012年06月24日 02時01分(最終更新 06月24日 02時25分)

 インターネットの闇サイトで知り合った男3人が07年8月、名古屋市に住む磯谷(いそがい)利恵さん(当時31歳)を殺害した闇サイト殺人事件。名古屋高裁での控訴審判決から1年以上たち、母富美子(ふみこ)さん(60)は一人娘だった利恵さんを奪われた悲しみを抱きながらも、事件を風化させまいと講演で自らの体験を語り続けている。【沢田勇】

 名城大(名古屋市天白区)で5月26日、富美子さんは法科大学院の学生ら約20人を前に演壇に立った。演題は「遺族はなぜ死刑を求めるのか」。

 冒頭に富美子さんが事件について尋ねると、数人の学生が「知らない」と答えた。富美子さんは、包丁を持った男たちにすごまれても利恵さんがキャッシュカードのうその暗証番号を教えたことや、頭をハンマーで数十回殴られるなどして殺された状況などを詳しく説明した。

 富美子さんは事件後、極刑を求める署名活動を展開し、署名は33万人分を超えた。しかし昨年4月の名古屋高裁での控訴審判決は、控訴した被告2人の死刑を回避し、無期懲役とした。「殺人被害者が1人の事件で死刑がやむを得ないとまで言えない」との判決理由の文言が脳裏に焼き付いたという。

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