闇サイト殺人:最後の被告、無期確定へ…最高裁、上告棄却
毎日新聞 2012年07月13日 19時39分(最終更新 07月14日 00時58分)
1審・名古屋地裁判決(09年3月)は事件を「インターネットを通じて強い利欲目的だけで集まった犯罪者集団の起こした事件。凶悪化、巧妙化しやすく極めて悪質性が高い」とした。これに対し2審・名古屋高裁判決(11年4月)は「インターネットを悪用した犯罪を過度に強調するのは相当でない」と減刑した。【石川淳一】
◇闇サイト殺人事件◇
携帯電話の闇サイトで知り合った男3人が共謀して07年8月、名古屋市千種区の路上で、帰宅途中の磯谷さんを拉致。現金約6万円とキャッシュカードなどを奪い、暗証番号を聞き出した上で頭をハンマーで数十回殴り、首をロープで絞め殺害した。3人はカードで現金を引き出そうとしたが、磯谷さんがうその暗証番号を教えていたため未遂に終わった。
◇母、司法に失望感
磯谷利恵さんの母富美子さん(60)は、堀被告の無期懲役確定について「人を1人を殺したら死刑になるという判例を作りたかった」と述べ、利恵さんの遺影に手を合わせて「ごめんなさい」と繰り返した。
富美子さんは3人への極刑を求め続けてきた。「結果がこれなら、何もやってこなかったのと一緒」と語り、司法に対する失望感をあらわにした。