闇サイト殺人:最後の被告、無期確定へ…最高裁、上告棄却
毎日新聞 2012年07月13日 19時39分(最終更新 07月14日 00時58分)
名古屋市千種区の派遣社員、磯谷(いそがい)利恵さん(当時31歳)が07年、闇サイトで集まった男3人に殺害された事件の上告審で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は11日付で、強盗殺人などの罪に問われた堀慶末(よしとも)被告(37)への死刑を求めた検察側の上告を棄却する決定を出した。1審死刑を破棄して無期懲役に減刑した2審判決が確定する。
共謀の神田司死刑囚(41)は1審の死刑判決が控訴の取り下げにより確定。自首した川岸健治受刑者(45)は1、2審の無期懲役が確定している。検察が男3人に死刑を求刑した裁判は、1人の死刑と2人の無期懲役が確定し、終結する。
裁判官3人全員一致の意見。名古屋高検検事長として事件に関与した小貫芳信裁判官(検察官出身)は審理を回避した。小法廷は「被害者は1人で、『死刑がやむを得ないといえるほど他の要素が悪質とは断じがたい』と判断した2審が誤りとはいえない」と指摘。「身代金目的誘拐殺人と同視すべきだ」との検察側主張については、「同視は相当でない」と退けた。