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'12/7/18

中津川氏が離党届 増税、尖閣対応に反発


 民主党の中津川博郷衆院議員(比例東京)は18日、樽床伸二幹事長代行と国会内で会い、消費税増税と沖縄県・尖閣諸島をめぐる政府対応に反発して離党届を提出した。民主党では参院議員3人が17日に離党届を出したばかり。消費税増税法案の採決後、離党届を提出したのは衆参両院で55人となった。野田佳彦首相の求心力が一層低下するのは必至だ。

 中津川氏は消費税増税法案の衆院採決で反対し、党員資格停止2カ月の処分を受けた。離党届提出を受け党執行部は除籍(除名)とする方針だ。中津川氏は当面、無所属で活動する。民主党を離党した無所属議員とともに新会派の結成も検討している。

 中津川氏は離党届提出後、東京都による尖閣諸島購入計画に反対した丹羽宇一郎駐中国大使をめぐり記者団に「政府が処分しないのはおかしい」と主張。「消費税増税よりも経済成長を実現すべきだ」と指摘した。

 野田首相は18日の参院社会保障と税の一体改革特別委員会で、離党届提出が続出していることについて「国民に大変深く心配をかけていることを深くおわび申し上げたい」と陳謝した。藤村修官房長官は18日の記者会見で、中津川氏の離党届提出について「誠に残念だ」と強調。離党者が相次ぐ事態に輿石東民主党幹事長が政権崩壊への懸念を示したことに関し「危機感は共有している」と述べた。

 中津川氏は増税法案の採決で反対した後、衆院拉致問題特別委員長を辞任した。当選3回で、民主党では鹿野道彦前農相の支持グループに所属している。




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