初めに
・緋弾のアリアの非転生の二次創作です。
・アンチっぽい要素も入っています。
・オリ主の独自解釈や理論を多く含みます。
・原作キャラを貶す・・・というか、怒ることはあります。
・人をかなり選びます。
・チートとかありません。銃弾撃ちを簡単に抜き打ちでできるはずありませんから。
・独自的に考えた訓練もありますのでご注意。
・少なくともヒスキンジくらいには強くなるかな?なるといいなぁと思ってます。
・ちょいとグロかったりオリ主なりの戦い方があります。
・矛盾などを多く含みます。
・・・とまあ、書き上げたら霧が無いので。この辺で。
ともかくとして人を選ぶ作品だと思いますのでよろしくお願いします。
序章:人トイウノハ矛盾スル動物ナリ
Prologue
それは激しい雨の日だった。
『担架だ! 早く担架で運べ!』
救急隊員や警察官の怒号などが聞こえてくる。
まだ雨だというのに火薬臭の残る現場で俺は傘を差さずに、運ばれていく仲間を呆然と見ていた。
体を濡らす雨の気持ち悪さを感じられない。
『このままじゃ出血多量で死んでしまう! 輸血しろっ!』
俺も無傷ではなく、体のいたるところには防弾性の高い装備だというのに貫通され、血が流れていた。
立っている俺の周りには多分、俺のものであろう流れ出た血痕がある。
それよりも建物の中のように、雨で薄まらず紅色に溜まった血が残っていた。俺はそれを見ていた。
『君も血が! 治療しないと!』
半ば無理矢理連れて行くために俺を引っ張ろうとするが、俺は動けないでいた。足を負傷しているわけではない。担架によって運ばれてきた最初の仲間を見る。仲間の顔は白い布が被され、雨により顔に張り付いていた。俺の手に力が篭る。
『早く救急車に乗りなさい!』
また無理矢理のような形で俺を救急車に乗せようと引っ張られる。途中、二人目の仲間が担架で運ばれていた。額には銃で撃たれたであろう血痕がある。体には無残にも、いくつもの弾痕があった。
被されている布には血である紅い模様が出ていた。
そして、俺が救急車に載せられる瞬間、三人目――――――――――この依頼のために合流させられた他校のSランク武偵。
戦う探偵または武力を行使する探偵、武偵。
武偵とは凶悪化する犯罪に対抗するために新設された国家資格を持つ者のことだ。
武偵免許を持っている者は武装を許可され、警察官のように逮捕権を有する。
だが、あくまで金で動き、武偵憲章の許す限りはどんな依頼も受け付けているために、俺から言わせれば「万屋」だ。
EからAまでのランクが存在し、民間からの有償の依頼解決の実績や学科の各種中間・期末試験の成績からランク付けされてる。
そしてAランクの上に特別なSランクが存在し、極限られた一部にだけそのランクが与えられている。Sランクはまさに、天才しかなれないと俺は思っている。
それが四人目だった。彼は元々他校の武偵生で、俺の在籍する武偵中学校との友好のためにチームと彼で組まされ、ランクA……つまり俺のチームのAランクへの昇格も合わせた依頼を受けることになったのだ。だが、結局、失敗。そして救急車に連れ込まれる時、俺が彼から最後に聞いた言葉はある意味では俺の一生を変えた言葉かもしれない。
『なぜ我のような天才が、こんな凡人共と組まねばならん……おかげで人生最初の任務失敗じゃないか。……いや、我の失敗ではないな。凡人の責任だな』
俺は声すら出せず病院に向かっていた。俺が【天才】という者を憎むようになったきっかけかもしれない。
その後、俺の仲間だった二人は…………死亡した。
そして俺は今―――――――――――
―――天才とは何なのか?
それが俺の中で、ずっと疑問に思っていることだ。
現在進行形で……といっても常に考えているわけではない。
時々、それもふと思うのだ。そんな疑問を。
普通じゃない? もう普通ではないことは慣れている。それは俺が”武偵”な限りは。
よく普通なのがいい! だとか、この学校はトチ狂っている! とか言う者がいるのか、俺からしてみれば、何をほざく馬鹿が。としか言いようのない。
……話がずれてしまったかもしれないが、俺はこの疑問を胸にしながら今まで銃を握ってきた。
別に、俺は射撃が得意なわけでもないし、格闘技が得意でもない。特段、優れたものなどない。
俺より優れた者などたくさんいるだろう。
所詮、俺は『凡人』なのだから。
俺が在籍する予定なのは東京武偵高校。その名の通りに東京にある……細かいことを言えばレインボーブリッジ南方に浮かぶ南北およそ2キロメートル・東西500メートルの人工浮島に設立された、武偵を育成する総合教育機関。と言うべきだろう。専門科目などがあり、俺はそこの強襲科に属している。
……ここまで俺が在籍しているように言えば正確に言えば、俺は『今日』から在籍することになる。
一年の初夏の始まり頃という中途半端な時期にだ。
……『あの』日から一年が経とうとしているらしい。
今はというと俺は電車を乗り継ぎ、まさに東京武偵高校に向かっているところであった。
寮生活になることは事前に説明されていたので荷物は必要最低限しか持ってきていない。
大まかな物は宅急便で送ってもらうことになる。
本来なら俺は強襲科の寮なのだが、中途半端という自分でも自覚できる時期に転入してくるので強襲科の寮は空き部屋もなく相部屋にしようにも定員だったらしく、探偵科と呼ばれるその名の通り探偵をやる科目の寮の空き部屋を使わせていただくことになった。使えればいいのだから、別にどうでもいい。なにより、一人部屋の方が何かと都合がいい。
俺の行く先には知り合いは誰一人もいない。それに、俺は誰かと組む気もない。少なくとも天才だけは。
Sランクの武偵を調べれば大体ご先祖様が分かる。大抵……いやほとんどが有名な偉人の子孫だったりしている。『あの』時のはどうだかは知らないがそうなのであろう。だが、生憎俺はそのような有名な……それどころか偉人と呼べるご先祖様はいない。それなりの大名や大日本帝国軍の指揮官だったりしていたが、名も残らぬ知られぬほどのものだ。
ブーッ…………ブーッ…………
俺の携帯のバイブ音に気がつき、ポケットに入れてあった携帯を開いて、内容を見る。どうやらメールらしい。
送り主は……数ヶ月くらい前に依頼で知り合った『Sランク』の武偵のだった。やはり彼女もご先祖様は有名な人だろう。
「……東京はどうだ、か……」
出合ったのは九州への交流任務だった時だ。その時の彼女は凄かった。武偵憲章の中に、武偵はいかなる状況でも殺してはならないといったようなことが書いてあるのだが、彼女はそれを無視するように『爆撃』した。
……まあ、爆撃というか、ドイツ製の有名なRPG7と呼ばれるロケットランチャーを相手のヤクザの取引所にぶっ放したというわけだが。
本人曰く「死なない程度に行っております」だそうだ。俺は彼女を面白いと思った。
常識破りなのだ。普通なら、小さくてハンドガン……拳銃か大きくてアサルトライフル……突撃銃かスナイパーライフルといった狙撃銃を使う者がほとんどだ。
あえて爆発物を使うとは思わず感心してしまった。もちろんヤクザは生け捕りだがな。
「……まだ分からない、とでも打って置くか」
さすがに無視はまずいので、分からないと返信しておく。どうにかなるはずだ。
やがて到着すると俺は電車から降り、学校に向かうバス停のあるところへ歩く。
地味に距離があるんだよな。
携帯で時間を見る。
7:31
まだ余裕があるだろう。
俺がバス停に到着したころ、同じように乗ろうとする者がいた。制服からして同じ東京武偵高校の生徒なのだろう。興味がないのでさっさと後部座席の方に座る。
「キンジ! 遅れちまうぞ!」
「うっせ! お前が馬鹿なことを言うからだろ!」
騒がしく入ってきた二人に俺は目を向ける。
豪快な感じの190くらいあるであろうツンツン頭の大男だった。
もう一人は……なぜだか分からないが俺が嫌いな『タイプ』だろう。あの『匂い』は。一見、平凡にも見えるが、何か裏があるに違いない。
さすがにバスが発車すれば静かになった。まあ、ずっと五月蝿かったら、注意くらいはするのだがな。
ここには知り合いがいないので、迷ってしまうかもしれない。だが、どうにかなるだろうが。絶対に案内人など頼みたくはない。
武偵高に到着し、俺は登校する他の生徒に流されるに向かう。まあ、職員室に行かねばならないのだがな。
そして職員室に到着し、穏やかな雰囲気の女性教師に連れられ、教室に向かう。
途中、視線を感じたが、気にすることがはないだろう。
教室の中から先生が「じゃあまずは今日、転入してきた男の子を自己紹介してもらいますよー! 入ってきてー!」という声があったので、ガラと開けて俺は壇上に上がる。
転入生だからおかしなことを言わなければならないということはない。
ただ、普通に自分を言えばいいのだから。
だが、慣れ親しむつもりはない。
俺には俺の目的があるのだから。
「訳あって西茨城武偵高校から転校してきた、新橋匠。強襲科の一応Aランク。好きな物は……銃だな。嫌いな物は――――――――――――
――――――天才です」
それが俺、新橋匠なのだ。
というわけでプロローグと第一話を同時投降
人間性あるオリ主を目指すためか、なんかなよなよしたり悩んでること多いっす。
主人公キンジ嫌いっす。なんか、やっぱり天才だし。
とりあえずよろしくお願いします。
感想などをいただけると作者が大喜びです。
作者はレキが大好きです。
では。
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