大津・中2自殺:捜索から1週間 慎重捜査、長期化も 物証乏しく、年齢も配慮
毎日新聞 2012年07月18日 大阪朝刊
女子生徒は「この1週間、学校の雰囲気が以前とは違う。みんなそわそわしている感じ。私もニュースをよく見るようになった」。男子生徒は「捜索の後、先生が部活にほとんど来なくなった。みんな不安がっている」と明かした。
捜索翌日には校長が全校放送で「皆さんの安全は守ります。我々も努力しています」などと訴えたという。しかし、生徒からは「何を努力してるんやろ」と冷ややかな声も上がる。
多くの生徒が男子生徒に対するいじめを目撃したと取材に証言した。教諭が注意している場面を見たという生徒も少なくなかった。しかし、「自殺するまで、教職員にいじめの認識はなかった」とする市教委側の見解が生徒らの大人への不信を増幅させている。
別の男子生徒は「先生が知らないはずがない」。別の女子生徒は「学校は正直になってほしい。そして、早く静かな日常を取り戻してほしい」と訴えた。
◇介入招いた学校の姿勢
教育現場である学校に、警察が強制捜査をするという異例の事態を招いた背景に、隠蔽(いんぺい)とも取れる市教委や学校の対応があったのは間違いない。