大津・中2自殺:捜索から1週間 慎重捜査、長期化も 物証乏しく、年齢も配慮
毎日新聞 2012年07月18日 大阪朝刊
学校のアンケートで、多くの生徒が男子生徒に対するいじめを指摘する回答をした。ただ、伝聞も多く、一つ一つの真偽を確認するのは容易ではない。物証に乏しく男子生徒の自殺から時間が過ぎており、県警は生徒らの証言を組み立てて捜査を進めるとみられる。
14歳未満は刑事罰の対象外だが、捜査対象には13歳(当時)の同級生も含まれ、事情聴取の方法など、捜査手法には慎重さが求められる。県警は、保護者の同席を認めるなど、生徒らの聴取にあたり、配慮をする方針だ。
いじめが原因とされる自殺で、警察が同級生らを立件するのは珍しくない。愛知県西尾市立中2年の男子生徒が94年に自殺し、同級生4人が男子生徒への恐喝容疑で書類送検された。4人は少年院送致などの処分を受けた。06年10月には、福岡県筑前町立中2年の男子生徒が自殺し、同級生3人が暴力行為法違反(共同暴行)容疑で書類送検された。ただ、この事件では、家裁が3人を無罪にあたる不処分とした。
◇生徒「みな不安」
県警の捜索は生徒らにも衝撃だったようだ。