<大津・中2自殺>越市長 因果関係認め和解の方針を表明
毎日新聞 7月10日(火)23時50分配信
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「遺族と和解したい」と語る越直美・大津市長=同市役所で2012年7月10日、加藤明子撮影 |
大津市で昨年10月、いじめを受けていた市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自宅マンションから飛び降りて自殺し、遺族が市と加害者とされる同級生らに対し損害賠償を求めている訴訟を巡り、大津市の越直美市長は10日夜、「(男子生徒は)いじめがあったから亡くなったんだと思う。遺族の主張を受け入れ、和解したい」と述べ、いじめと自殺との因果関係を認めて和解を目指す意向を示した。因果関係を否定してきた従来の主張を撤回するとみられる。
【大津・中2自殺:「葬式ごっこ」記載も 2回目アンケに】
また、いじめの実態などを調べるため近く設置する外部の有識者による調査委員会について、「裁判で因果関係を立証できるような(新たな)証拠を探すために調査したい」とし、遺族側に配慮した運営を行う方針を示した。「(自殺後)時間がたちすぎて、関係者から十分話を聞けない事態を招いたのは学校のいいかげんな調査が原因」と述べ、一連の学校と市教委の調査の不備を批判し、「調査内容はまったく信用できない」と断じた。
一方、遺族から同時に訴えられている加害者とされる生徒3人や保護者については、「個別に訴訟をやっており、連絡を取り合うことはない」と語った。
遺族は2月、「自殺はいじめが原因」として市と同級生らを相手取り、約7720万円の損害賠償を求め、大津地裁に提訴。市側は5月の第1回口頭弁論で、いじめと自殺の因果関係は断定できないと主張。今月17日には第2回口頭弁論が開かれる予定だ。
原告代理人の石川賢治弁護士は「市がどのような和解内容を示すのか分からないが、検討に値する。亡くなった生徒の父親と話し合い、今後の対応を決めたい」と話した。【加藤明子】
最終更新:7月11日(水)1時5分
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