大津・中2自殺:いじめ自殺訴訟 市の「和解」にも不信感 父親「信じていいのか」
毎日新聞 2012年07月17日 大阪夕刊
父親は閉廷後、「越直美市長の因果関係を認める発言は評価する」とコメントしたが、沢村憲次教育長が訴訟継続の意向を示しているため、「市長と教育長の発言に相違があり、信じていいのか」と不信感を示した。
市側代理人は「学校、市教委の調査、公表が不十分だったため、ご遺族様や、絶望のふちにあって死を選ばざるを得なかったご本人様に大変ご迷惑をおかけした。市長に代わって深くおわび申し上げます」とのメモを報道陣に読み上げた。
大津地裁では341人が傍聴券を求めて列を作り、いじめの被害者や子供を失ったことのある親の姿もあった。09年5月に長女を自殺で亡くした滋賀県守山市の小林恵さん(45)は、「親は子を失って自分を責めているのに、周囲から『なんで異変に気付かない』と言われるとつらい」と遺族の心情をおもんぱかった。