大津・中2自殺:学校と市教委を捜索 いじめ巡り滋賀県警
毎日新聞 2012年07月11日 20時56分(最終更新 07月12日 00時12分)
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、滋賀県警は11日夜、同級生3人が男子生徒に暴行した疑いがあるとして、市教委と中学校を家宅捜索した。男子生徒の自殺に関する市教委側の調査資料や教諭の日誌を押収したという。学校でのいじめを巡り、警察が学校などを捜索するのは極めて異例だ。
県警は、男子生徒へのいじめや加害行為に関する複数の生徒のアンケート回答の大半を、市教委側が公表しなかったことなどを重視し、実態の解明には強制捜査が不可欠と判断したとみられる。
捜査関係者によると、捜索の暴行容疑は、同級生3人(当時13歳と14歳)が昨年9月29日の体育祭で、男子生徒の口に粘着テープをはり、手足を鉢巻きで縛って羽交い締めにしたうえで、殴ったというもの。アンケートの内容などから、ほかの生徒が目撃していた可能性があるという。
県警の捜査員24人がこの日午後7時20分ごろ、中学校の校長室と職員室、市役所別館2階にある市教委学校教育課などで捜索を始めた。捜索は深夜にまで及んだ。県警によると、市教委では調査資料など43点、学校では教諭の日誌、生徒の出席簿など約80点を押収した。