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◆EMとは何ですか?

 EMとは、Effetive(有用)Microorganisms(微生物)の略語です。有用微生物群とか、有効微生物群とが訳されております。イー・エムは、よくEM菌というように、間違っていわれることが多いのですか、EM菌という特殊な菌ではありません。自然界に昔からあった菌を採って培養し、混合したものなのです。しかも、従来は、混合が不可能といわれた好気性菌(空気、つまり酸素がないと働ない菌)と、嫌気性菌(空気、つまり酸素があると働かない菌)とが、初めて共存することができたものなのです。

 EMは、沖縄の琉球大学農学部の比嘉照夫教授が開発し、その混合に成功しました。なぜ、成功したのでしょうか。それは、混合液の「水」に秘密があったのです。その「水」とは、元名名古屋大学農学部の山下昭治・博士がは発見した「πウォーター」といわれる不思議な水でした。

 πウォーターについては、別のところで詳しく説明しますが、EM誕生の秘密が、比嘉照夫教授と山下昭治教授という2人の農学者の出会いにあったことは確なことです。

 EMは、単菌ではありません。復合菌なのです。EMは、乳酸菌群酵母菌群光合成細菌群、発酵系の系状菌群、グラム陽性の放線菌群混合液です。この中には、味噌、醤油、納豆、お酒、漬物など、発酵食品などに利用されている微生物もあります。

 よく、善玉菌とか、悪玉菌とかいう云い方がありますが、EMは善玉菌グループです。グループには、いろいろな性格をもった善玉菌がおり、その善玉菌の組み合せによって、さまざまな効果、つまり、家庭菜園から自然農法、環境浄化といった各方面で活躍することを比嘉教授が発見したのです。

 

◆比嘉照夫教授プロフィール

1941年、沖縄県生まれ。琉球大学農学部農科卒業、九州大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士。1982年から琉球大学農学部教授。「EM技術」によって世界的に知られ、国内外でEM技術による農業、工業、環境、水、そして予防医学・医学など、多方面で技術指導にあたっている。(財)自然農法国際研究開発センター理事、NPO地球環境・共生ネットワーク会長、アジア・太平洋自然農業ネットワーク会長。(社)日本の水をきれいにする会学術顧問。

◆比嘉照夫教授の語り【evah(EMが人類を救う)】大特集雑誌に掲載

 そのころ、名古屋大学の山下先生がπウォーターという不思議な水を開発されました。これは、人間の体内にある生体水にかぎりなく近い水で、それにごく微量の鉄塩を含んでいるものです。この水には、微生物がすめないという。でも健康にはいいという。

 興味をもって、このπウォーターに微生物を入れてみたんです。すると、250のうちの半分が死んで、123種が残った。

 その後、有害な菌を排除して、いわゆる善玉菌だけを集めて糖蜜に入れて密封しておいたところ、有機酸ができて、PHが3.5まで下がってしまった。

 ふつう、こんなに強い酸性下では、微生物は生きていけません。ところが、ふたをあけてみると、驚いたことに、たくさんの善玉菌が生きていたんです。

 そこで、こんどは、悪玉菌もいっしょに入れてPH3.5まで下げてみると、なんと、悪玉菌は全部姿を消していたんです。これも、学会の常識を破るできごとだった。この発見が意味するところは大きく、以後、PH3.5は、安全性を保証するガイドラインとなった。PH3.5をクリアした菌類は、飲んでも安全なのである。これによって123種の微生物が、81種にまで絞りこまれた。現在のEMとほぼ同数のレベルである。

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