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【社会】

志賀原発直下「典型的な活断層」 「不適格」廃炉可能性

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 北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町)の直下を通る断層が活断層であると指摘されている問題で、経済産業省原子力安全・保安院は十七日、専門家会議を開き、断層の断面図などを再検討した結果、「典型的な活断層の特徴がある」などの意見が相次いだ。保安院が再調査に踏み切る見通しになった。 

 原発の耐震安全審査指針では、活断層の真上に原発の重要施設を建てることを禁じており、再調査の結果によっては、志賀1号機は「立地不適格」として廃炉を迫られる可能性がある。

 志賀原発1号機原子炉建屋の南西角には、「S−1断層」と呼ばれる断層が走る。北陸電力は「浸食の影響などでできた断層で、地震とは関係ない」と従来の考え方を説明したが、三人の専門家が「典型的な活断層だ。あきれてものも言えない」と、地震で動く可能性を指摘した。

 一方、再稼働の準備が進む関西電力大飯原発(福井県おおい町)4号機の建屋直近の断層についても、再検討された。関電は新たに3、4号機増設の安全審査に使った写真を提出したが、いずれも断層の様子が分かりにくく「資料が不十分で安全と断定できない。さらに調査が必要だ」との意見が相次いだ。

 会議後、保安院の黒木慎一審議官は「複数の専門家から指摘を受けた。重く受け止める。月内に保安院の対応を決める」と発言。両原発の再調査が確実になった。

 

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