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本編
小さな恋のうた
俺はセールが好きだ。嫌いな奴はまずいないだろう。
なのでスーパーも閉店間際のタイムセールをねらって買い物に行く。
そして昨日の俺の晩飯はカップ麺だ。
………イヤ、けしてタイムセールで買えなかったとかそういう訳ではない。行った時すでに店は閉まっていたのだ。
だから俺は断じて負けた訳ではない。
「そういう問題じゃないと思いますが」
今喋ったのはハラキリトラだ。昨日帰宅後に天井から逆さ吊りにして知ってることを洗いざらいはかした。
……途中からパンチングボールのように殴ってやったのにまだ足りなかったかな…。
「いいかげん降ろしてくださいよ」昨日から一晩中吊るしてある。
俺はその言葉を無視して身支度をして学校に行った。一人暮しの男の部屋に逆さ吊りの臓物アニマル……、不気味だけで片付けられんな。


学校で午前中の授業を真面目に受け(たフリをして眠り)、昼休み。
さて飯だと席を立ったら近づいて来る人影が一つ。
「なあなあナツル。ちょっと聞いてくれよ」
東田だった。死んでなかったのか。
「何だよ。とうとううちのクラスから逮捕者が出たのか?」
「出たとしたらそれはお前だろ」
テメーだけにゃ言われたくねーよ、盗撮魔が。
「そうじゃなくて昨日スゲー可愛い子見かけてさぁ」
ちッ…、忘れてりゃいいものを……。
「声をかけたあと、カミナリに打たれたみたいに頭が真っ白になったんだ」
それ酸欠で気を失っただけじゃねーの?
「うちの学校の生徒みたいなんだけど…」
「ハイハイ、続きは食いながらにしようぜ」
俺はそう言って教室から出た。
しかし教室から出たところでまた声をかけられた。
「あ…ナツルさん……」
紅音だった。何で男子部にいんだ?
「紅音ちゃん、なんかよう?」
「いえ……、ナツルさんに会いたいって人が………」
?この俺に会いたいだなんて……、告白だろうか?
「ナツルさん」
名前を呼ばれたので声がした方を向いた。
「佐倉?」
「なにぃ?!」
東田ウザい…
「俺にようがあるってのは佐倉なのか?」
「佐倉さんだけじゃないわ」
もう一人、女の声がした。うちの学校の生徒なら一度は聞いたことのある声だ。
「生徒会長……」
三郷雫。私立星鐵学院高等学校生徒会長。成績は全教科満点、運動神経も抜群。モデルのような体型と美貌に洗練された物腰と一分の隙もない完璧(パーフェクト)女子高生。なぜこの学校に入学してきたのかは七不思議の一つだ(あきらかに七つこえている、三郷が卒業したらどうすんだ?)。
男子部の七割以上が「三郷雫様に罵ってもらう会」なるものに所属しているほどの人気っぷりだ。(むしろ異常だ)
ちなみに残り約三割ぐらいが美少女研究会などに所属している(俺みたいなのはほんの一握りだそうだ)。
「で、生徒会長様がどんなごようで?」
「ここは騒がしいから他で話しましょう」
俺の挑発的な態度も何処吹く風といったところで三郷は背を向けた。
その後ろを佐倉と紅音がついて行く。俺も続こうとしたら肩を掴まれた。
「ナツル~!お前生徒会長に何をしたぁ!?」
東田が涙を流しながら言った。なにもしてねぇよ……、してたとしてもこれから聞きに行くんだろ。
ちなみに肩を掴んでいるのはコイツだ。指が肩に食い込んで痛い…。
「答えろぉ!!答えねえとぷあっ!!」
とりあえず東田の眉間に肘鉄を食らわした。ねじり込むように。よい子は絶対にマネしちゃだめだぞ!


その後、使われてない空き教室でパイプ椅子を引っ張り出し全員が座った。
……どうでもいいが何で三対一で向かい合わせに座ってんの?男女に分かれてんだとしてもイジメに近いよ?
「昨日、昼休みに図書室で騒ぎがあったのは知ってるわね」
単刀直入にきた。
「……………………」
「なにか言いたいことがあるみたいね」
「僕はキラなんかじゃない信じてくれ!!」
「あなた何言ってるの?」
凍りつきそうなほど冷ややかな目で見られた、俺コイツ嫌い。
「あなた。図書館にいたわね?」
紅音がチラチラと心配そうに見てくる。見てんじゃねーよ。
「いや、図書館には行ってないが」
「そう、いたのね」
その通りだけど俺の意見は無視か?
「あの……、騒いでいたのは女子で,ナツルさんに関係は……」
「あなたもいたのね」
ここで俺をかばうような発言をしたんだからそうなるだろうな。
「暴れたのは女子。そんなことはわかっているわ」
三郷は一旦言葉を切ってから言った。
「でもそれで名乗り出なくていいと言う訳ではないの。私は誰がどこにいて、なにがどうなったかを報告しなきゃならないの。少しは生徒会の作業量を減らすのを手伝ってくれてもいいんじゃないかしら?」
まあ俺も生徒だからその理屈はわからんでもないが…。
「悪かったな。個人的な事情で言いに行くのを忘れてたんだ」
女になってたからとは言えんから適当にごまかした。
「………………」
三郷は俺の心中を見透かすような目を向けた。
なんとなく、ここで目を逸らしたら負けな気がしたので睨むように視線を返してやった。
佐倉と紅音の緊張が伝わってきて室内に不穏な空気が漂う。
「……そう。ならいいわ」
三郷はそう言って席を立った。
「私の用件は以上よ、女子部に戻るわ……。女子の二人も男子部にあまり長居しないで、風紀が乱れる元だから」
そういい残して三郷は教室から出て行った。
「ナツルさん。凄いですね」
紅音が三郷が出て行ってからしばらくして言った。
「生徒会長にあんなに堂々と…本当にすごい」
攻撃的にこられると反撃したくなるんだよ…、そういうことあるだろ?
「ごめんなさい…図書館のこと、わたしが話したんです。ナツルさんがいたかもって言ったら、男子部に行くって。雫ちゃんが……」
情報元はコイツらしい、別に言わなくてもいずれ来たんじゃないかな。
「気にすんな、それより佐倉はなんか用事あんのか?」
「ええっと………」
佐倉は顔を赤らめながら紅音をチラチラと見た。他に人がいたら言いにくいことなのか?
「あの……あたし、ちょっと出てます……」
紅音はそう言って出て行った。
「…ナツルさん」佐倉は今までで一番真剣な顔で俺の名前を言った。
な…何だ…?何を言われんだ……?
「わたし…気になる人が、いるんです」
こ…これは……?
「昨日もその人にあって…なんか……忘れなく、なっちゃって…」
まさか……!
「それで、ですね…」
とうとう俺にも春が…!
「ナツルさん知らないかなって…」
んっ?
「あの女の人」
佐倉はそこで下に向むけていた顔をガバッと上げ
「ナツルさんと同じ髪の色をした、わたしを助けてくれた格好いい女の人、知りませんか!?」
顔を赤くしたまま佐倉楓は俺に詰め寄って言った。
「知ってたら紹介して!!」
ある意味告白だったが、どうやら俺に春はまだ来ないらしい。
…なんでやねん………。



「って訳で頼むぞ、紅音」
「なにが、って訳かわかんねぇんだがな」
結構、佐倉に圧倒された俺は女の俺を(ややこしいな…)次の日、紹介することになった。
その約束の日、紅音は俺が男に戻んないようについて来てもらった。騒ぎを起こさないか少々心配だ。
「ところでナツル。その傷どうした?」
「ちょっと限界を超えて見た」
実は昨日の昼休みに一悶着あったんだが、それは別の機会に。
「まあいい…、それよりさっから男どもの視線がウザッたくてしょうがねえ」
まあ黙ってたら美人だからなコイツは。
「あームシャクシャする、なあナツルあの女撃っていいか」
紅音は佐倉に銃口を向けて言った。コラコラ。
「駄目に決まってんだろーが、頼むから大人しくしててくれ」
「チッ…しょうがねぇな…」紅音は渋々といった感じで銃を下ろした。
どうしよう、不安で胸がいっぱいです。


その後女になった俺は佐倉の前に現れた。
「あっ…」どことなく緊張した赴きで、しかし嬉しそうに笑顔で俺をみた。
「初めてまして、佐倉さん…ですよね?」
とりあえずそう言った。何で普通な対応が出来るんだろう…?
「あ、はい!佐倉楓と言います!」
顔を真っ赤にしながら言った。くっ…可愛いじゃねぇか……。
「あの…お名前は……?」
「ナツル…」
って俺の馬鹿ぁ!!本名言ってど〜すんだ!
「瀬能さんと同じお名前なんですね…?」
「そっ…そうなんですよ。ある意味それが知り合うきっかけで……」
「へ〜」と佐倉は納得したような声をあげた。うまくごまかせたようだ。
歩道で立ち止まってるのもなんなので、俺たちは適当に雑談しながら歩くことにした。
「ナツルさん、二年生なんですね」
「まあ…ね」男子部のだけど
「わたしも二年生なんですよ。でもナツルさんみたいな素敵な人がいるなんて知りませんでした」だろうね。
さっきからギリギリな話題ばかりだ。いつ突っ込んだこと聞かれるかとヒヤヒヤだ。
「ところで…なぜケガをなさっているんですか?」ギクリ
この質問はちょっとマズイ。ケンプファーに変身しても怪我なんかは消えなかったからな。
「少々。鍛練を……」
もちろん嘘だ。真実を話す訳にはいかない。
「そうですか…」佐倉は何故か顔を赤くして下を向いた。何なんだ。
「……?」
前方から騒ぎが聞こえてきた。
…紅音が先日の二人組にからまれていた。何やってんだ…。
一人が殴りかかったが、余裕でかわされて勢いそのままにこちらにやって来た。
俺は佐倉を下がらせて、こちらにやって来たナンパ男の服の袖を思い切り引っ張り地面に転がした。
「ぐあっ!」
「よー、またあったなぁ…」
俺は俯せになった相手の腕を逆に決め、ドスのきいた声を出した。
「俺が言った言葉を聞いてなかったみたいだな…」
「ひいっ!」情けない声が下からした。コイツ指を決めてやった方か?
「いい感じにざらついたアスファルトだな…、すりおろすか?」
実行する前に気絶した。他愛もない。
そういえば佐倉の前なのに地で対応してしまった。まあいい、嫌われるつもりだったからな。
「………やっぱり格好いい」あ?
彼女は俺の手をとった上、顔がくっつくぐらい近づいて来た。お…おい…。
「お願いします、わたしとデートしてください!」
……なんでやねんな………!
7話ネタばらし
 肋骨の隙間から貫手をくらわして肺を強打
  武装○金。書かなくてよかったんだろうけど一様。
 エム七十八星雲
  ウル○ラマン。あと何人家族出てくるんだろう?

感想が一通しか来ない…さびしいよォォォ……お便りください………待ってます………。
かん……そう……………レビューって……なに…………?


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