なにやらこの小説をお気に入りに登録してくれている方がいるようで感無量です!
結構評価も高いようで嬉しく思います。
ああしたほうがいいこうしたほうがいいといった感想も暇な時にくださると、もっと嬉しいです。
ハサミで内臓を切ったあとハラキリトラが元に戻せとうるさかったので、瞬間接着剤で適当に張り付けておいた。机にくっつかないか少し心配だ
「遅刻確定だな…」
もう走っても一時間目の授業に間に合うかどうか正直微妙な時間だ。
とりあえず途中コンビニでおにぎりを買った、食いながら行こうか考えながら歩いていると。
「きゃっ!」
「うおっ!」
曲がり角で誰かとぶつかりかけた。誰だ、個人的には食パンをくわえた美少女を希望する。
「ご・ごめんなさい。よそ見をしてて……って、ナツルさん?」
「誰かと思えば沙倉か。」
沙倉楓、中学の頃からの同級生だ。
さわやかな表情に栗色のつややかな髪。若干低めの身長とナイスボディの持ち主だ。
容姿が気になる人は漫画版『けんぷファー』をチェックしよう!
……何を考えてるんだ俺は。
「誰かと思えばはひどいですよ~」
頬をふくらませて言った、こういうところは素直にかわいいと思う。学校でも五本の指に入る美少女というのもうなずけるものだろう。
「ごめん」俺はふくらんだ左右の頬を両指で押しつぶしながら言った。
「いいですよ、私も知っている人でほっとしましたから」
沙倉は照れ隠しに笑いながら言った。
恋人でもない男に頬を触られたというのにいやな顔ひとつしない。こいつの性格のよさはトップクラスだ、それゆえに校内男子生徒の憧れの的だ。
ギャルゲーのヒロインみたいな感じで告白してくんないかな。
「一緒に学校まで行きませんか?どうせもう遅刻ですから」
「俺に言ってる?」
「ほかに誰かいるんですか?」
「さっきから足のない半透明の人が…」
いないけどね。
「えぇっ!!」
「冗談だよ、一緒に行こうぜ」
「もお~」
またしても頬をふくらませて少し怒ったような顔をして見せた。こういうかわいいところを見たいがために俺はいじわるをするのだろう。
「そうだ。わたしがあげたぬいぐるみ、どうですか?」
いきなり話題がかわった。しかも今の俺にはあまりしてほしくない話題だった。
「あぁ…あれか。机の上に飾ってある」
まさか、いきなり喋ったうえに人を馬鹿にしたからハサミで切った。などとは言えん…
「わたしあのシリーズ大好きなんですよ。たくさんたまっちゃって、でも捨てたくないから里子に出してるんです。かわいいですよね?」
夜中に目を覚ましてあれを見たら恐怖で眠れなくなったんだが…
俺の心中(トラウマ?)も知らないで沙倉は臓物アニマルシリーズ(内臓がことごとくはみ出しているというイカレタぬいぐるみ)の魅力について熱く語っていた。
「大事にされてるみたいでよかった…」
無邪気に笑いながらそう言いやがった。心臓付近がえぐられるように痛いんだが。
「ところで…それ、ブレスレットですか?」
右腕にはまっている腕輪のことだろう。できれば忘れておきたかった。
「あぁ、よくはわからんが、腕輪だろう」
「どこのブランドなんですか?」
「わかんね、ケンプファー?」
ドイツのブランド?と言いながら腕輪を注目してくるので,俺もなんとなく眺めることにした。
俺にとってこれは腕輪じゃなく手錠だ,などと考えてると。
「あら,光ってる」
沙倉の言うとおり、いきなり発光し始めた。それも一定の間隔で点いたり消えたりしている。
なんだ?もしかして体力が無くなり掛けているのだろうか、だとしたらやばい、今すぐコインを手に入れなくては。
俺が立方体のブロックを探しに走り出そうとした瞬間。
いきなり銃口を突き出された。
「………は?」
どうやら俺は困惑すると「は?」と言うようだ。どうでもいいが。
「なんだあ、女とくっちゃべってるおめえがあたしの敵なのか?」
銃の持ち主は女だった。すげぇダミ声。
背丈は俺より少しだけ低く、口調はひどい。肌は白くてスタイルがいい,容姿はまあ「綺麗」と言えるだろう。しかし目つきが鋭くヤクザのようだ。
「こんな眠そうな、なよっとしたヤツが敵とはつまんねぇ話だな。男だとは聞いてなかったが、おめえはこれで最後ってこった」
女はうんざりとした顔つきで、引き金を引こうとしていた。
「白昼堂々と路上強盗か…日本も物騒になったもんだ」
総理は何やってんだよ。
「馬鹿言うな、こんな美しい強盗がいるか」
「自分で自分を美しいって言うヤツはろくなもんじゃねー」
実際、銃突きつけているもんな。しかし何で俺こんなに冷静なの?
「この状況で減らず口たたくたぁいい度胸だ」少々頭にきたのか眉尻がピクピクとしている。
「まるっきり悪役の台詞だな」
「死ねっ!」
銃から弾丸が発射されるより速く体が勝手に動いた。というより腕輪に引っ張られた感じだ。
腕輪は激しく明減したまま俺を引っ張った。
「まちやがれっ!」
ヤクザな女が猛犬のように追いかけてきた。
腕輪は角を一つ曲がると点滅から常時発光になり、青白い光が身体全体を包みこんだ。
光が消えた後俺は女になっていたが、ある程度予測していたのでそのまま走った。
「はっ……ははははっ!」
後ろから馬鹿笑いが聞こえてきた、やはりついて来たか。
「こりゃいい!やっぱおめえもケンプファーだったか!」
ケンプファーのことを知ってるってことはあっちもそうなんだろうが、武器はどう入手したんだろうか。
俺は後ろから聞こえるヤクザの声を無視して次の角を曲がった。
そしてすぐに壁に背をつけて、同じく角を曲がってきた女を足でこかした。
「うおぉっ!」
運動神経がいいのだろう。たたらを踏んで地面に倒れるのを防いだ
が、それぐらいの隙があれば十分だ。
「オラァ!」
すかさず俺は相手の上にまたがるように座り、両足をガッチリとフックさせた。最後に両腕を決めるように掴み上げる!!
「パロ・スペシャル!」
「な・何ィ!」
か・感激だ…。実戦でパロ・スペシャルが決めれる日が来るなんて思わなかった。
「セイウチンよ、おまえが再び正義超人として胸を張って歩むためにもこの制裁を受けるのだ!」
「誰がセイウチンだ!」
あまりノリはよくないようだ、まあいいや。
「ところでなんで俺と戦おうとしたんだ?」
「知らねえのか。ケンプファーの敵はケンプファーなんだよっ!」
初耳だよ。あの粗悪品、肝心なことなにも教えてねぇーじゃん。帰ったら覚えとけよ
考えごとをやめ、相手に注意を戻したら銃口がこっちを向いていた。やべぇ
「死ねッ!」
「生きますっ」
発砲される前に技をといて距離をとった。写真撮りたかったな。
「さっきからふざけやがって…。ぶっ殺してやる!」
「女の子がそういうこと言うもんじゃないよ」
俺はとりあえずガードを固めて言った。銃で撃たれたら意味ないだろうけど…ほらあれだ、気持ちの問題だよ。
自分自身に言い訳をしていると、女はなぜかハッとした顔になって俺を、正確には俺の右腕の腕輪を見ていた。
「……ちっ」
舌打ちされた。すこぶる不愉快だ。
「つまんねえの」
そう言って右腕を振ると拳銃がかき消すようになくなった。どうやったんだ?
女は身をひるがえして、さっさと居なくなってしまった。
「…あの…」
いつのまにかやって来ていた沙倉に声をかけられた、まだこの辺にいたのか。
「…………」
なんて声をかければいいのかわからなかったので、とりあえずにっこり微笑んだあとダッシュで逃げた。
今日は厄日か
今回は少し長め、こうして見ると1話と2話くっ付けてもよかったかなと思います。
この作品のナツルは沙倉さん信奉者ではありません(この性格でだと動かすの難しいから)。
……原作のヒロインなのに名前が出せなかったのがちょっとアレかな…。
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