いじめ 緊急の説明会で批判相次ぐ7月13日 4時33分
大津市で中学2年生の男子生徒が自殺した問題を巡って、警察の捜索を受けた中学校で、12日夜、保護者に対する緊急の説明会が開かれ、学校の対応や姿勢に批判の声が相次いだということです。
去年10月、大津市で中学2年生の男子生徒がマンションから飛び降りて自殺し、警察は、自殺した生徒が受けていたとされるいじめと自殺との関連などを調べるため、11日、生徒が通っていた中学校と大津市教育委員会を捜索しました。
中学校では12日午後7時から緊急の説明会が開かれ、保護者らおよそ700人が出席しました。
出席した保護者によりますと、最初に大津市教育委員会の澤村憲次教育長が、「混乱を招き、心からおわびしたい」と謝罪しました。
このあと学校側が今回の問題の経緯や対応を説明したうえで、「調査が不十分だと批判されているが、できるだけ迅速に最大限取り組んだつもりです」と理解を求めたということです。
説明会には自殺した男子生徒の父親も出席し、保護者の前で「いじめで自殺する子どもがなくなるよう、ご協力をお願いしたい」と述べたということです。
説明会は3時間に及び、保護者からは「今まで何をやっていたのか。今の教育では安心できない」とか、「アンケートの回答の中には犯罪のような事案もあるのに、なぜ警察に届けなかったのか」といった批判が相次ぎ、学校側は「今後は関係機関とも協力していきたい」と答えたということです。
また、「説明会を進める前に、亡くなった生徒に黙とうをささげるべきだ」という声が上がり、途中で出席者が全員で黙とうし、目頭を押さえる母親の姿もあったということです。
保護者“具体的なこと何も分からず”
説明会に出席した母親は「学校側の説明では何も具体的なことが分からなかった。時間のむだなので、途中で退席しました」と話していました。
別の母親は「何があったのか、真実を知りたかったのに、説明になっていなかった。学校側は出席者からの質問に対しても、全くかみ合わないことしか答えられなかった。これ以上学校には何も期待できないので、親が子どもを見守っていくしかない」と憤っていました。
中学1年生の女子生徒の父親は「説明会では、いじめの実態とか、こちらの知りたいことがほとんど触れられなかった。クラブ活動をしている子どもたちは、対外試合などでよその学校から、あのいじめのあった学校かとか中傷されたりしている。学校や教育委員会には、もっと子どもたちの立場に立ってほしい」などと話していました。
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