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がん細胞が吸収する物質を開発7月18日 3時50分
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がん細胞に吸収されやすい特殊な性質を持つ「ペプチド」と呼ばれる物質を、愛知県がんセンターなどのグループが作りだし、副作用の少ない新しい抗がん剤の開発などに役立つと注目されています。
研究を行ったのは愛知県がんセンター研究所の近藤英作部長らのグループです。
グループでは、アミノ酸が集まったさまざまな種類の「ペプチド」と呼ばれる物質を人工的に作り、それぞれ培養したがん細胞への吸収されやすさを調べました。
その結果、「CPP44」というペプチドは、肝臓がんと白血病のがん細胞に大量に吸収されるのに対して、それ以外の細胞にはほとんど吸収されないことがわかりました。
さらにこのペプチドとがんの増殖を抑える物質を組み合わせ、腫瘍のあるマウスに投与したところ、腫瘍の大きさが半分以下になったということです。
また人工的に作られた別のペプチドにもほかのがん細胞に吸収されやすい性質を持つものがあるということです。
グループによりますと、こうしたペプチドが作られたのは世界で初めてだということです。
近藤部長は「抗がん剤の開発では副作用が大きな問題だったが、このペプチドを使うことでがん細胞にだけ効果がある新しい治療法が期待できる」と話しています。
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