飲食店の利用ポイントなどを携帯電話に記録する端末機器を悪用したマルチ商法で現金をだまし取ったとして、福岡県警は１８日、福岡県志免町の通信機器販売会社「シーズンナウ」元社長、甲斐文幸容疑者（３２）＝福岡市博多区比恵町＝ら４人を詐欺と特定商取引法違反（不実の告知）容疑で逮捕した。県警は、同社が１０年８月〜１１年７月に会員になった約５００人から約１億円を集めたことを確認。４人の役割分担や集金方法の全容解明を目指す。

　他に逮捕されたのは、いずれも同社の実質的な元社員で、志免町志免中央２、花岡仁（３５）▽福岡市南区柏原６、山口拓哉（３２）▽同市城南区片江２、太田和英（３５）の３容疑者。４人とも「詐欺をやった覚えはない」などと否認している。

　逮捕容疑は１０年９月〜１１年５月、福岡市の会社員（２５）ら４人に対して「端末機を２７万円で買って会員になると、レンタルを担当する会社が端末機を飲食店にリースし、そのうち月１万円が入る」などとうそをつき、計１０８万円をだまし取ったとしている。