トップ > ノンセクション > 社会 > 「オレオレ詐欺を生み出した男」激白

人気ランキング
急上昇キーワード
東スポ芸能
東スポ本紙の芸能スクープ記事がスマホで読める!
※docomoとauのみ
(auのiPhoneでもご利用いただけます)
※SoftBankも今後対応予定
詳しくはこちらから
アクセスはこちら!
http://g.tospo.jp/
QRコードQRコードをスマートフォンから読み取ってください

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「オレオレ詐欺を生み出した男」激白
2012年07月18日 12時00分

 孫などを装って電話し、だましてお金を口座に振り込ませる「オレオレ詐欺」。社会問題化した2004年に警察庁は「振り込め詐欺」という統一名称を発表し対策に乗り出したが、11年の被害額は前年より27億円余り多い106億2200万円と撲滅にはほど遠い…。本紙ではこの「オレオレ詐欺」を始めたグループにいた藤野明男氏(仮名=20代後半)に接触。逮捕され、すでに刑期を終え、現在は北関東に住む藤野氏を直撃した。

――オレオレ詐欺を生み出したきっかけは

藤野:当時、自分はある闇金で働いていました。ある日、営業成績の悪かった一人が、借金が焦げ付いてる人の家族の情報まで入った名簿を見ながらトバシのケータイで電話してたんです。「あ、おばあさん。お金ないから振り込んでよ」「いくらだい?」「40万円」というやりとりをして、その一人が僕らに「明日振り込むって」と。本人は遊びみたいな感じで電話したらしく、みんなも「本当かよ!」と笑ってたけど、翌日本当に40万円が振り込まれたんです。

――そこから広まった

藤野:本当に遊びだと思ってたし、こっちは融資の新規客を取るのに必死で気にしてなかったけど、ある日、別の一人がマネしだした。それからその闇金みんなでやるようになったんです。最初は10件かけて1~2件は振り込まれました。名簿の客はすぐにかけきり、ランダムにかけ、おばあさんっぽい人が出たら「もしもし、わかる?」。自分たちは「オレオレ」とは言わなかった。

――当時はどんな心境

藤野:相手の顔を見ないし、接触もない。被害に遭われた方は「ふざけるな」と思うでしょうが、本当にゲームというか遊びというか…そんな感覚でした。自分たちでも何やっているかよくわかってなかったんです。「これ、詐欺じゃない?」「詐欺だったらヤバイよ」という話になったけど、うまくいっていたのでやめられなかった。

――刑事から「架空口座に振り込ませたのはお前たちが初めて」と言われたそうだが

藤野:闇金だから架空口座があったんです。そのうち、闇金の上のつながりからか、他のグループもやるようになり、逮捕者が出た。そこで一度やめ、闇金も解散しました。しかし最初に始めた一人に誘われ、また始めた。半年後にその一人が逮捕され、自分も自首しました。

――取り調べは

藤野:何十件もあったから厳しかったです。その中で被害者の方の手紙を見せられ、本当に、心から反省しました。怒るんじゃなくて「そんな若い人がやっていたのですか。長い人生だから…」とこっちを気遣ってくれたんです。泣きそうになりました。それから被害にあった方すべてにお金を返そうと決めたんですが、一人、「私は息子に出したんだから」と受け取ってくれない方がいた。20~30年、息子さんに会ってなかったそうです。それを聞いて本当に悪いことをした、申し訳ないと思いました。

――返金したのか

藤野:自分はバカみたいに使わなかったので、親が用意してくれたお金と合わせてお返ししました。今から考えると、お年寄りから金取って最低なことをしてました。

――現在は

藤野:実家に帰って家業を手伝っています。これからは人のためになることをしなければいけないと思ってます。担当してくれた刑事さんと対策マニュアルを作ったり、自分のやったことを本(「悪魔のささやき オレオレ、オレ」=光文社)にして、経緯と拘置所や刑務所でどれだけみじめな思いをしたかを書きました。これ以上被害が出ないためと、詐欺をやってる連中に「捕まったらこんなみじめな思いをする」と伝えるためです。もう絶対に、あの頃の自分には戻りません。


関連記事
  1. 小学生女児が泣き落とし詐欺?
  2. 中国で子供が〝即死〟の猛毒食用油
  3. 高確率で政権崩壊?「青木の法則」
  4. 「Hな見学ツアー」に抗議殺到
  5. 菊地容疑者は「整形逃亡」か
  6. 宗男氏「民主党は分かっていない」
ピックアップ
話題作「苦役列車」の裏側
7月14日から公開の映画「苦役列車」の監督・キャスト・原作者に突撃インタビュー。本作について思う存分語ってもらった。6月の完成披露試写会の様子も特別公開する。

愛され続けるタフマンの秘密に迫る!
30年以上、世の中高年の人々に元気を注入し続けているタフマン。そんなベストセラー商品にミス東スポ候補の美女が突撃取材!愛され続ける理由や、気になるタフマンマークの由来に迫った。

「ミス東スポ2013」7月から第2クールがスタート!
「ミス東スポ2013」を目指し、ライブチャット、撮影会、ブログアクセス数、電子写真集の獲得ポイントによるサバイバルレースを展開します。第1クールの5人が決勝クール進出。

みこすり半劇場
07月18日更新
続きを見る

東スポ動画
【ミス東スポ2013】「ミス東スポ」の座をかけたサバイバルオーディション「ミス東スポ2013」(第2クール)に参戦する吉村遊が、東京スポーツ新聞社を訪れ、水着姿を披露した­。
注目コンテンツ
開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載!

ビートたけし本紙客員編集長が審査委員長の独自の映画賞!

日本マット界の隆盛、発展を祈念し、東スポが制定したプロレス大賞です。

便利帳として使えるような、いろいろなコンテンツ・情報を提供します。