猪子寿之×安藤美冬 【第1回】 ランドセルで高校に通った伝説を持つ「異色の天才」猪子寿之はどうやってつくられたのか

2012年07月15日(日) 安藤 美冬
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安藤: それで、それで?

猪子: ちょうど95年だったから、タイムリーじゃないですか。高3の頭からはじまって、最終回だから、ちょうど受験の前後だったんですよ。それで「いったい何なんだ、インターネットって!?」っとなって・・・。

 ぼく、根がすこしヒッピー気質だったんで、「人類がはじめて、権力とは無関係に、放送権も出版コードもなしに(笑)、自由に情報を発信できて、自由に世界中の情報を受取れるなんて、すげーッ!!」みたいな気分になっちゃって、「逆玉なんて言ってる場合じゃない」「逆玉なんて、クソだ!」って思えてきて・・・。急遽、「インターネット、すげーッ!!」みたいな感じになったんですよね。

 たとえば明治維新なんかも、ある特定の人たちが革命を起こしたというより、社会構造の変化が革命を要求したという部分の方が大きいとぼくは思っていて・・・。だから、これからまた社会構造が変わろうとしているんだったら、取って代わる側の新しい世界に行きたい、と。

 その当時、「ベンチャー」っていう言葉を知っていたかどうかは忘れましたけど、なんかちょっと、「無縁の地」みたいなところで、自分たちの力で、小さいながらも何か新しいものを創っていく方がいいかな、と思うようになったんです。

〈次回に続く〉

 

猪子寿之(いのこ・としゆき)
チームラボ株式会社代表取締役。1977年、徳島県生まれ。現役で東京大学教養学部理科1類に入学。教養学部時代に1年間、イギリスとアメリカに留学。帰国後、工学部応用物理・計数工学科に進学、同級生と共同でチームラボを立ち上げる。2001年、卒業と同時にチームラボを会社組織とし、代表取締役に就任。第6回Webクリエーション・アウォードにてWeb人賞受賞。テレビ朝日「朝まで生テレビ!」にパネラーとしてもおなじみ。
安藤美冬(あんどう・みふゆ)
株式会社spree代表取締役/フリーランス。1980年生まれ、東京育ち。慶応義塾大学卒業後、(株)集英社にてファッション誌の広告営業と書籍単行本の宣伝業務を積み、2008年には社長賞を受賞。2011年1月独立。
ソーシャルメディアでの発信とセルフブランディングを駆使し、一切の営業活動をすることなく、複数の肩書で複数の仕事をする独自のノマドワークスタイルが注目を浴び、MBS-TBS系列『情熱大陸』、朝日新聞などのメディアで多数取り上げられる。またNHK『ニッポンのジレンマ』、TBS『田村総研』にも30代の若手論客として出演。日本初のセルフブランディングをテーマにした「自分をつくる学校」学長を手がけるほか、書籍やイベントの企画•プロデュース、野村不動産、リクルート、東京ガスなど企業が参画する「ポスト団塊ジュニアプロジェクト」のアドバイザーも務めるなど、企業や分野を超えて活動中。
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