秋吉台に「トリュフ山」を 町おこし願い同好会結成
カルスト台地として知られる秋吉台に高級キノコ「トリュフ」の産地をつくろうと、黒トリュフが発見された山口県美東町で、林の環境整備などに取り組む同好会「秋吉台トリュフ倶楽部」が町商工会の呼び掛けで結成された。
「料理のダイヤモンド」と珍重される黒トリュフは南フランスやイタリア産が有名で、現在は中国産も多く出回っている。国内では発見例が少なく、同町では2001年に秋吉台の林で見つかった。昨年からは訓練した犬を使った探索会が開かれ、毎年発生が確認されている。
秋吉台の石灰質の土壌と広葉樹林がトリュフの生育に適しているとされるが、まだ発見場所と量が限られ、特産品として売り出すのは難しい。
倶楽部の特別会員でキノコ専門家の山田詳生(やまだ・よしお)さんは「トリュフは地中で木と共生して育つので木の生育環境が重要。林をうまく整えられれば『トリュフ山』ができる可能性はある」と話す。
倶楽部には地元の農林業者や町職員らが参加。定期的な探索で生育分布を調べるほか、林の草刈りなどを行い環境を整備する。町商工会の大野郁夫(おおの・いくお)主席経営指導員は「秋吉台の観光産業は低迷している。町おこしにつながれば」と願っている。
【共同通信】
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