北朝鮮:金正恩氏 政治犯家族の摘発緩和 恐怖政治を修正
毎日新聞 2012年07月18日 15時00分
金第1書記は並行する措置として、朝鮮労働党や司法機関が市民を党にひきつけて団結させるための事業を展開するように指示。そのうえで「仮に罪を犯した人だとしてもわが党の仁徳政治の大きな器に全部入れ、味方につけ、教養改造していくべきである」と命じた。
北朝鮮は金主席の生誕100年(4月15日)と金総書記の生誕70年(2月16日)を前に、今年2月1日から大赦を実施している。金第1書記が、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)朝鮮労働党行政部長に指示した記録(3月20日付)では、金第1書記は朝鮮人民軍で大赦を実施して、元の職場に送り返した事例を紹介しながら「彼らは現在、他の人々より、もっと懸命に働いている」と状況を説明した。そのうえで「大赦によって釈放された人々が『党と国家の前で罪を犯した自分たちに(党が)再生の道を開いてくれるとは夢にも思わなかった』と言いながら、今後は自らの身をささげて、ありがたい党の恩恵に必ず報いると決意した」との認識を示し、大赦の効力を強調している。