2012年07月18日

中国高速鉄道事故から1年 事故原因を探る

今朝の朝日新聞は昨年7月23日に起きた中国新幹線の衝突脱線事故について報じている。しかしながら世界を震撼させたあの重大事故の原因を探求する記事にはなっていない。

当時、中国新幹線は日本の新幹線技術を「盗用」したという報道がなされていた。筆者もそう思うが、視点が違う。

毎日新聞の記事から引用
<引用開始>
責任者によると、落雷の影響で信号システムが故障し、正常運転していた先行列車に搭載された機器に送られるデータが不安定になったため、列車は規定より低速で運行した。さらに、運行管理センターのデータ収集システムのプログラムソフトに設計上の欠陥があり、この列車の後方区間に発信される信号が赤信号になるべきところ、青信号になったことから自動列車制御装置が機能しなかった。このため、低速で走行していた先行列車に後方から通常速度で運転してきた列車が追突したとしている。
<引用終了>

新幹線のハード面は「盗用」できたとしても、日本が誇る最高の列車制御ソフトウエアは「盗用」できなかったのである。

見出しだけ読めばいいこんな記事もある。

『自主開発』の中国高速鉄道脱線事故に戸惑う日本企業 技術供与メーカー「責任どこまで」
http://sierblog.com/archives/1518244.html

JR東の新幹線システム障害、原因は処理限度値のオーバー
JR東の新幹線運行トラブルを起こしたシステム障害の原因は、ポイント不転換が発端となって必要になった列車のデータ修正がシステムの限度値を超えてしまったためだった。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1101/18/news095.html

筆者は、ジェットコースターの制御システムに関し熟知している。その理由は熟知していないとスペース・マウンテンやビックサンダー・マウンテンのスーパーバイザー業務に支障が出るからである。ディズニーランドにはもちろん信頼できるメンテナンスキャストがいるが、運営側のスーパーバイザーはハード、ソフト面で高度な技術論を身につけなくてはならない。これがディズニーランドのすごさであったが、残念ながら経費の問題でスーパーバイザー制度は廃止された。

詳しいことを記しても理解できないと思われる。結論だけ記したい。

◆東京ディズニーランドのジェットコースタータイプのアトラクションの制御ロジックを管理してくれていたのは京三製作所という東海道新幹線(JR東海)の制御システムを確立させたメーカーである。
京三製作所
http://www.kyosan.co.jp/

◆列車制御分野にまで進出した日立、東芝、三菱といった財閥系の大会社は台頭し、日立製作所が東北新幹線の制御システムを勝ち取った(おそらく政治力が働いたのであろう)
◆日立の制御システムは、京三製作所の制御システムと比べて制御ロジック(理論)が極めて貧弱であり、少しの過剰情報によりシステムがダウンしてしまうものであった。
◆中国はこの貧弱な制御システムを「盗用」してしまったために、制御が原因の重大事故が発生した。
◆京三製作所の制御システムを導入した台湾新幹線には重大なトラブルは一件も発生していない。

筆者は「日本は大丈夫、中国は絶対に日本に追いつけない」と申し上げたい。日本人の自信につながることを祈って。
posted by M.NAKAMURA at 10:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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