五十嵐俊幸が本紙１面に大喜び

　ＷＢＣ世界フライ級新王者の五十嵐俊幸（２８）＝帝拳＝は１７日、東京都内で一夜明け会見し、「五十嵐、新王者」と１面で報じた本紙を手に「人生初の１面。朝起きてビックリしました。秋田から来ていた両親も大喜びでした。４部ほど買って、帰って行きました」と感激だ。

　前王者ハロの豪打を最後まで根性でしのいだ。「断片的にしか試合の記憶がない。後半のことはほとんど覚えていない。今まで味わったことのないほどのずばぬけたパンチ力だった。試合中、かなり長い時間、（パンチの衝撃で）ハロの姿が４、５人に見えていた。もう気持ちしかなかった」と驚きの事実を明かした。

　秋以降に予定される初防衛戦について「インパクトの強い選手を選んでやらせたい」と帝拳の浜田剛史代表。五十嵐も「決まった相手としっかり戦うことしか考えていない」と話した。

　王座奪取直後のリング上での勝利インタビューで、１０歳年上の姉さん女房・栄子さんへの結婚指輪のプレゼントを公言した五十嵐は「予算は奥さんがサイフのヒモを握っているので…。どうなるか…」とまな板のコイのように不安げな表情。新王者にとって、指輪購入が“試練の初防衛戦”になりそうだ。　（竹下陽二）