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  銀河転生伝説 作者:使徒
第1話 プロローグ
俺の名はアドルフ・フォン・ハプスブルク。

…………

実は転生者だ。
日本のとある大学で学生生活を送っていたはずが、気づいたら赤子になっていた。
両親とはとっくに死別しているんで特に未練とかは無いんだが、唯一の気がかりはハードディスクの中身を誰かに見られてないかだ。
あの中には人に見せられないものが大量に……。
まあ、今更気にしてもしょうがない話だが。

で、我が新たなる人生なんだが、なんと銀河帝国名門中の名門であるハプスブルク公爵家に生まれちまった。
しかも銀英伝の世界だぜ。
死亡フラグ満載じゃねぇか!!

って、俺の母がフリードリヒ4世の娘……だと?
ウソだろ!?
原作にはそんなの無かったぞ!

後に母から聞いたことだが、母も転生者だそうだ。
それと、前世でも女性だったらしいので安心した。
もし前世が男だったらどうしようかと……。

銀英伝については知らなかったらしい。
むしろ、ここが小説の中の世界っぽいと知って驚いていたくらいだ。

つーか、調べてみたらうちの家系転生者何人もいるんじゃね?って思う。
だってうちの領だけだぜ、2chがあんの。
何故かエロゲやフィギュアの製作専門部署まであるし。
まあ、そのせいなのかは知らんが、ハプスブルク領の男女格差は他領ほどじゃない。

これもう確定だろ。
もしかして、ハプスブルク公爵家なんて原作には無かったのがあるのはこのためか?

まあいい、とりあえずはガキの俺には今の段階でできることはない。
貴族生活をエンジョイするとしますか。


って感じで貴族生活を堪能していた俺に最初の転機が訪れる。

10歳になったとき、親父ウィリー・フォン・ハプスブルク脳溢血のういっけつで死んじまった。
彼の上杉謙信と同じ死に方したんだから親父も本望だろう。
酒の飲みすぎには注意だな、うん。
後を継いだ俺は10歳にして銀河帝国の名門、ハプスブルク公爵様だ。
笑え笑え~。

・・・・・

と、現実逃避しててもどうにもならん。
目の前の問題に集中せねば。

領地経営?
何それ食えんの?

つーか、10歳の子供にどうしろと。
前世も合わせれば30になるが、領地経営なんてまったく学んでないぞ。
どこぞの転生主人公のように内政チートなんぞ出来るか!!

仕方ないから、内政で実績のあるやつを何人か招聘して無理やりやらせることにした。
自分に出来ないことは他人にやってもらう。

うん、人生の基本だよね。
俺は前世でもそうすることで大学の課題をこなしてきたんだ。
今回もきっとどうにかなるさ。

なんだかんだで本人たちも意気揚々とやってるし、これなら問題ないだろう。

それと、ハプスブルク家主導で孤児院を設立しておこう。
その中の一つに女性だけの孤児院を設立するんだ。
建前として、『女性だけの孤児院設立の理念は、次世代の子孫繁栄の要の為に、手厚く保護と育成の為に必要な処置』とか言っとけばいいだろ。
もちろん本音は俺の為の光源氏計画だがな。

実際のところ、銀河連邦時代に3000億いた人口は300億(原作では250億)まで減っているからな。
同盟とフェザーンを合わせても450億……減りすぎだろ。

そんなわけで、設立に関しては特に問題ないな。
10年後が楽しみだ。

ということで、領地はあいつらに任せてニート生活を……と思ったら無理やり軍幼年学校に放り込まれた。

なんでじゃ!?


* * *


俺の1年下にラインハルトとキルヒアイスがいるというハプニング(?)もあったが、幼年学校を無事卒業した。
ようやくニート生活に戻れるぜ、と思ったら、なんかハプスブルク家当主として艦隊を指揮しないといけないらしい。
今度はその勉強だそうだ。

え?死亡フラグ?

うーん、原作介入はしてみたいけど死亡率高そうだしな~。
せっかく貴族なんだからハーレム築いてウハウハっても捨てがたいし……。

ん?
門閥貴族ラインハルトに粛清されるじゃん!
俺その中の最有力候補だよ!!
早めにラインハルト派に付いとくか?

……いや、駄目だ。
それだと俺のハーレム建設計画が破綻しかねんし、最悪義眼に粛清されかねん。
いや、フリードリヒ4世の孫に当たる俺は確実に義眼の粛清対象だ。
ラインハルトも感情的に許すかどうか……。
それに、ラインハルトの戦いたい病にはついていけん。
お前とビッテンだけでやってろって話だ。
無駄に死んでった兵士が可哀想だよホント。
「そこで死ね」とか言われたカルナップみたいに俺はなりたくない。

原作ブレイク?
そんなの知ったことか。
ていうか俺が生まれる前から既にブレイクしてんだから今更(ry

それに、この世界チート多すぎだろう。

ヤンにラインハルト、オーベルシュタインにルビンスキー。
俺がこんなふざけた奴等とまともにやり合えるとは思えん。

何か参考になりそうなのは………。

『ヘ○ン・フォン・ブジン』……俺には彼ほどの強運は無い、無理だ。
『エー○ッヒ・ヴァレンシュタイン』……無理だ、俺には彼ほどの知略なんて無い。

あれ? どれも駄目じゃん。
偉大なる先人に比べ、俺には知恵も記憶力も圧倒的に不足している。
唯一渡り合えるのは爵位ぐらいか……。

とりあえず金髪より先に有能な人材を引き抜いておこう。
最悪でもファーレンハイト、ミュラー、アイゼナッハ、レンネンカンプの四人は確保したい。
こいつらがラインハルトに引き抜かれるのはアムリッツァ以後だからな。
準備期間は十分にある。
上手く立ち回れば双璧あたりも確保できるかもしれんし。
……さすがにこれは高望みしすぎか?

それと、原作には出ていない優秀な人物も集めておこう。
前世で、地球の人口は70億人近くいたが、当然優秀な人物も多くいた。
それに対して、銀河帝国の人口は250億人。
原作に出てなくても優秀なやつは多くいるはずだ。

幸い、この世界は門閥貴族による差別主義が浸透している。
能力があるのに割を食っているやつは多いはず。
なので、勧誘は比較的上手くいくだろう。

もちろん、俺に優秀かどうかを見分ける力なんぞあるわけがない。
実績を残しているならともかく、潜在的なものだとどうしようもない。
が、そこはハプスブルクのコネと財力だ。
先ずは、実績のあるやつを引き抜き、そいつに埋もれているやつらを発掘させる。

こうして芋づる式に優秀な人材をgetするんだ。
内政面に関しては、先ずシルヴァーベルヒ、グルック、ブラッケ、リヒター、エルスハイマー、ブルックドルフ、オスマイヤー、マインホフたちを勧誘しとくか。

よし、早速……いや、今日はもう眠い。
明日からにしよう。


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