北朝鮮が中国からの旅行者を受け入れる動きを強めている。鉄道や飛行機で入国する新たな観光ルートを相次いで開設し、政府の担当者も訪中して市場動向を調査する。狙いは観光業による外貨の獲得だ。ただ、携帯品の制限などもあり、そのまま「対外開放」につながるかは見通せない。
北朝鮮旅行の手続きを担う複数の中国の旅行社によると、北朝鮮観光は北京や瀋陽、ハルビンなどから空路で平壌に入るルートと、鉄道や自家用車、徒歩で国境を越える方法がある。
ハルビン発のチャーター便が開通したのは4月下旬。ハルビンの旅行社は「毎日20〜30件の問い合わせがあり、手応えはよい。北朝鮮は特別な国。投資環境を見ようと商用視察を兼ねた旅行も多い」という。