首都直下地震:被害想定4パターン詳報
2012年04月19日
津波発生も想定され、最高は品川区の2・61メートル(満潮時)。防潮堤より低く、人的被害はゼロとされた。最大波の到達は最短約2時間20分後。水門を開放していた場合は大田区などで230棟が浸水で全壊すると予測した。
元禄関東地震(M8・1)は1703年に発生しており、都内に過去最大の津波をもたらしたとされる。新たな知見を反映し、想定地震はM8・2とした。
◇多摩直下地震
◇震度6強域、20倍に拡大
東京湾北部地震と同じくM7・3の首都直下型。震度6強の面積が459平方キロと多摩地区の4割に及び、前回想定の20倍以上に広がった。市部で震度7〜6強の地域が広がり、区部東部と沿岸部でも液状化の危険度が高い。
死者数は4732人、建物の全壊と焼失は13万9500棟とされた。23区内も強い揺れが襲う。
◇立川断層帯地震
◇震度7地域、最も広範囲
初めて想定対象とされ、30年以内の発生確率は0・5〜2%。震源が浅いため、立川市を中心とした24平方キロで震度7が予想され、4地震で最も広範囲。震度6弱以上の地域は比較的狭く、死者は2582人と想定4地震中で最も少なかった。