首都直下地震:被害想定4パターン詳報
2012年04月19日
東京都防災会議が被害を想定した地震は前回(06年)の2パターンから4パターンに増えた。概要は次の通り。【池田知広】
◇東京湾北部地震
◇人的・物的被害は最大
首都直下型でマグニチュード(M)7・3。今回は前回よりも震源を浅く設定したため、震度6強の面積は約45%増え、23区の約7割に当たる444平方キロに及んだ。東京湾の沿岸部では震度7の地域も点在する。震源が人口密集地に近いため、人的・物的被害は想定4地震の中で最大。23区東部は建物被害が激しく、液状化現象も区部東部と沿岸部を中心に発生するとされた。
国は首都直下地震の発生確率を「今後30年間で70%」とするが、東日本大震災により確率が高まったとの研究もある。
◇元禄型関東地震
◇死者は5875人、津波も発生
今回初めて想定に加えられた。M8・2で、発生間隔が200〜300年とされる「相模トラフ」の海溝型地震。1923年の関東大震災(M7・9)も同じタイプで、発生すると被害は甚大だ。震源が南に離れているため、都内の被害は死者5875人と東京湾北部地震より少ないが、震度6強の面積は都南部を中心に364平方キロに広がる。