訃報:中川志郎さん死去…元上野動物園長、パンダ飼育
毎日新聞 2012年07月17日 21時06分(最終更新 07月17日 21時16分)
上野動物園(東京都台東区)の元園長で、72年に初来日したジャイアントパンダの飼育プロジェクトリーダーを務めた日本動物愛護協会名誉会長の中川志郎(なかがわ・しろう)さんが16日、間質性肺炎のため埼玉県川口市の病院で死去した。81歳だった。葬儀は20日正午、さいたま市南区白幡3の10の8のセレモニー武蔵浦和ホール。喪主は妻啓子(けいこ)さん。
茨城県出身。宇都宮農林専門学校(現宇都宮大学)獣医専攻科卒業後、1952年に上野動物園に入り、69年に飼育課長になった。日中国交正常化を記念して寄贈されたジャイアントパンダ「カンカン」と「ランラン」の飼育責任者を任され、受け入れや世話を指揮した。
79年には多摩動物公園(東京都日野市)の飼育課長に配転となり、オーストラリアに渡るなどして、84年に東山動植物園(名古屋市)と平川動物公園(鹿児島市)と並んで国内初のコアラ受け入れを実現させた。